アサナは気持ちよくつなげる

 下の資料は15年くらい前に台湾で指導者養成クラスを担当させてもらったとき、空き時間がたくさんあり
観光も得意な街の徘徊も飽きてホテルでアサナの連続パターンを描いていました。
アサナの解釈にもよりますが、きつい動きやポーズを力づくや我慢して作るより、気持ちよく楽に作った方が体にも気持ちにも絶対いいよという信念はこの頃からで、今に続いています。
確かにきつい動きをやっているといつの間にか楽になるのですが動きが良くなって慣れるのか、きついままで悲鳴の感じるレベルが下がって鈍感さで感じなくなるのかわかりませんが、常に心身に負荷をかけていることはいいとは思いません。いかに楽に仕事をするか、楽に体を動かすかこの辺が世の名人といわれることをみても当然だと思います。

Yogaasana_tunagerujpg_4

今回この資料を出して、ところどころで講習会をやってみて、これだけの流れでなく無数に流れが作れることに気がつきました。力を抜いて肘や膝を動かすと面白い動きも、できそうもないことが可能性となって現れます。
例えば赤ちゃんの這い這いは脳の発達の最たるもので、進化に応じて足や膝だけではなく手や肘や腿の力強さが表れます。それをそのまま赤ちゃんになって肘、膝を動かしてみると今までの完成ポーズのレベルが上がるのです。
またネコのポーズを作り、うつぶせになって膝を左右に転がして這い這いの動作する、そしてネコから犬のポーズを作ると断然レベルが上がっているのです。(犬のポーズのレベルが上がるとはしっかりと手足で床をつかみ、頭を床につけることを言います。頭を下にするだけでは不十分になっていることに気がつきます。ちょうど前屈でできるのに中途半端な倒れ方と同じです。)

あるポーズから次のポーズに思い付きで進み、また元に戻り、又進んでいくと体の感覚が変わっていくのは進化と退化を繰り返した生命の不思議さをも見る気持ちです。(四足でスピードが得られるのにもかかわらず二本足で立ってしまったヒト。その分、別の能力を得たのも進化から退化、そして別の進化を遂げたという例でしょう。)

台湾の合宿に参加する

私が所属する総合ヨガ協会は台湾の沖道ヨガ会と互いに合宿などで交流をしています。台湾のヨガ会の活動は27年を経て、会として大先輩ですが創業者の方々が高齢になり、若返りをはかって順調に来ていますが日本のヨガ協会はまだその途中です。
今回も2年ぶりに秋季営という合宿に参加しました。千歳から台北へ直行便があり4時間のフライトで中華民国台湾に到着しました。桃園国際空港は辛亥革命から建国100年のお祭りで華僑が世界中から帰国をしているので混雑しています。迎えの頼さんは心配そうに入国待合室で待っていてくれました。4車線のハイウェーを一路、台北市に向かいます。左右では新たな高速道路なのかモノレールなのか工事があちらこちらで行われています。
翌日、日月譚(にちげつたん)という観光、リゾートの名所に大型バスで向かうのですがそのお祭りで高速道路は渋滞です。バスの中からは日本によく似た風景を4時間かけて目的地に向かうのですが風光明媚な湖は少し見ただけで、合宿所に吸い込まれました。
Taiwan3
2泊3日の合宿は日本人8人含めて100人以上の参加者でした。台湾の参加者の特徴は若い人が多いこと、体が柔らかいこと、よく笑うこと、規律正しいことでした。前の理事長は仏教に詳しくその哲学を説きましたが今回は哲学的な講義はなく、私たち日本人3名が所々で沖ヨガの考え方を披露しました。80分の授業ですが通訳を入れていますので実質40分で少ない時間です。
Taiwan1
私は3講座担当させていただきました。そのうちの一つを簡単に紹介したいと思います。
台湾と北海道に関係する話しを私のエピソードとして紹介しました。まず20歳の頃、私は探検部に所属していました。今もそうですが探検部は学術探検が主でした。(私は無人島調査というより踏破だけだったのですが)当時は過疎地に向かって古老の話を聞いて生活や文化を聞き出しレポートにするのです。京都比良山の西麓の朽木村や島根県の某地などで活動しました。そしてあるグループは大きな計画を立て、台湾の高砂族、中でもアミ族の文化人類学的な調査しました。(当時のキャプテンは今博物館の偉い人になっています。)古老の話しも高砂族の人たちも今は文化的な生活をしているかもしれませんが50年100年前の生活を知ることは知恵を出してたくましく生きることが生活だったと思います。彼らは私たちの一番身近な祖先です。同じように北海道にもアイヌ民族がいますし130年くらい前から倭人の進出が多くなりました。彼らは冬の寒さを克服するために想像を絶する生活をしていたと思います。食料がない、熊の出没、バッタの大群などで農作物が全滅など初期の開拓は大変だったと聞いています。これは台湾、北海道だけでなく世界中がそうでした。なにも生命強化法などという言葉を使わなくても生活がそうだったのです。そのパワーが私たちにもあることを知りましょうといった具合です。
現理事長の張さんは筋肉もりもりでいてアサナがきれいです。それは努力の賜物です。毎朝4時から2時間のアサナ練習をしています。今回も同行者5人くらいが行っていましたが私は見学だけさせていただきました。
台湾の夜明けは遅く5時頃で真っ暗です。
Taiwan9
台湾はさすが暑く、部屋の中はどこもクーラが効いています。それで台湾の皆さんは長袖のシャツは必携みたいです。食事はパイナップルやトマトがスープの中に入っていたりしていましたがヨガ関係者ということでベジタリアン食でした。野菜、青物が多く何でも食料にできるようです。
Taiwan7
あっという間に合宿が終わり、一人桃園市内のホテルに入り大きなダブルベッドでご満悦です。シャワーから解放され湯船にも久しぶりに入りました。近くのセブンイレブンに入ったのですが商品は当たり前ですが日本の商品はどこにも見当たりません。おにぎりもシンプルなのはありませんでした。しかし日本語通じたのはうれしかった。すごいと思いました。結構日本語を話しする人がいるのです。翌日また頼さんに迎えにきてもらい彼女の新しいスタジオ、道場を見せてもらいました。彼女は今もヨガ会の役員であり、前まで事務局長として能力の高い人でした。その彼女が独立するというのです。がんばってほしいと思います。空港では彼女にハグされ、これからも縁ができそうな台湾にひとまずさよならです。

珍しい果物がありました。名前のわからないものがあります。
Taiwan5  Taiwan8
Taiwan6 これは龍眼という果物と柿ですが柿は渋抜きで皮がめちゃくちゃ薄いです。 Taiwan4

薄荷工場見学

北見へ連休中に行きました。時間があったのであちこちと見学をしましたが、圧巻はここで紹介する薄荷工場とピアソン記念館です。どちらもヨガの「生命即神」でいう昔の人の生きるエネルギーが込められています。そして日本の大きな歴史から忘れられた存在でもたくましく生きてきたあかしがここにありました。
まず、薄荷工場についてですが今の読み名はハッカ工場でしょう。工場記念館の係の人は丁寧にたくさん教えてくれました。そして又この小さな記念館に見学者が多かったことも驚きました。
昭和15年頃から今も北海道の大企業のホクレンが北見にはっか工場を作り、戦後間もなくはっかは世界需要の70%を作付けしていたと言います。そして戦後間もなく天皇、しばらくして皇太子(現天皇)が見学に訪れているほど盛況だったのでしょう。ところが貿易自由化や合成品のメントルがあらわれると急速に衰え昭和末期には工場は閉鎖されました。
係の人は外国産のハッカは結晶ができないが日本産は水晶のようなハッカ脳と言われる針状の結晶ができるのが特色だとのことです。この針を食べてみなさいといわれ口に含むと胃腸薬を飲んだみたいにお腹がすうすうします。ハッカの使い道は薬品食品だけでなく、防虫や化粧品タバコやお菓子などたくさんの用途があります。今は当然、原料はメントールです。
Hakkanou
以前にアロマを勉強していたときに植物から抽出される芳香成分は合成品では作れない素晴らしい成分があると教わりましたが、製造単価だけを考えると企業製品は合成物にいくのでしょう。
このハッカを作る農家の数も莫大な土地でこの地方を潤わしたと言います。
写真で見ると農家毎が中間の生成物を作る化学工場のようなものでありました。昔の人はこのように手間ひまをかけて物を作っていたのです。
Hakkanouka
北見の土産物店にあるハッカのお土産はほとんど北見では作っていないしまた合成品であると言います。私は工場で北見産のシソから作った本物のハッカを購入しました。そして針状のハッカ脳は車にティッシュに包んで芳香剤にしています。
Hakka1_2

未来を生きる子供たち

沖導師の著作に「生きている教育 沖ヨガ式子供教育」というのがあります。未来の子供たちへの期待とそれを取り巻く大人たちの啓蒙書です。教育というテーマは社会システムの中で文科省などで厳格に規制されていますが、個々の子供は育てられるのでなく、DNAのプログラムの中で、時間というプログラムと時間の環境と内容で心身が成長していきます。次世代の日本国民をつくる重要な役割があるだけでなく、沖導師は世界を見据える子供教育であるべきだと説いていました。
私はちょうど良いときに「天才と、キンピラゴボウの作り方」という本を読む機会があり、著者である母親の自然食と自然の中での教育の結果を驚嘆な育てかたで、命の可能性を知りました。しかし誰もがこの著者のように育てられるわけでなく、日本国民や制度がこの著者の活動に対して寛容になれたときには大きくクローズアップされると思いました。簡単にあらましを説明しますと、玄米菜食をすることから著者の大病が治り、現代医療を否定した、また一般の教育方針からかけ離れた子供教育を母親、著者の孤軍奮闘で天才を育て上げた内容です。著者の哲学は早いうちから成長を促すような立ち歩きではなく、いつまでもはいはいであり、歩けるようになれば勉強をさせずに、戸外で育て遊ばせること、テレビなどで脳に早くから不要な情報を入れさせないことを基本としていました。成績は中学校まで3人ともほとんどオール1であり、15歳で大検入試合格させ、それぞれがイタリアで音楽関係や日本で医学関係他でそれこそ天才を作ったという内容です。
Tennsaitokinnpira
さて、今日、受講生の前からの勧めで「未来を生きる君たちへ」というデンマーク映画を見ました。普段はエキナカの大きなスクリーンでメジャな内容の映画を見ることが多いのですがマイナーで、客席は30席くらいの小さな映画館です。パンフレットをもらったのである程度ストーリは読めると思います。要するに可能性のある子供だが大人と同じように仕返しという犯罪を犯して友人を傷つけてしまうが謙虚にあやまり、反省をしました。大人同士は勝ち負け、仕返し、闘争、戦争の中で生きているが、子供の屈託のない明るい表情こそが大人たちにも未来に明るさを感じさせる希望なのだと言うストーリです。
沖導師も子供から心の狭い大人がもっと学ぶべきであり、可能性を奪っては行けない、もっとたくさんの体験をさせること、自分で考える力や生きる力をつけられるようにすべきだと説いていました。
Miraiwoikiru1s
Miraiwoikiru2s
Miraiwoikiru3
Miraiwoikiru4

「木のポーズ」はおもしろい

 バランスポーズである「木のポーズ」は片足立ちのポーズとも言いますが、「体力チェック」の中に「閉眼片足だち」と似ています。目を閉じて足を床から上げたまま何秒間保つことができるか、のテストです。このテストは20代から50代までで評価を年代別に5段階あり、3秒~170秒までを計りますが60代以上は無いということです。教室に作業療法士の方がおられて高齢者(60歳も)はふらついて転んで骨折することもあるから行わないと説明がありました。なるほどです。テストのデータを見るとこの平衡性は年齢に確実に比例して悪くなってきます。またテストはどちらの足でも良いということで左右の足に関係なく平衡力は決定するのでした。
 ヨガで行う「木のポーズ」は目を開けますし、何かにつかまってもいいのでテストではありません。繰り返して練習すると確実に平衡力、バランス力は身について行くのはおもしろいことです。しかし身体的に問題があるとやはり不安定です。たとえば耳が悪い、自律神経のアンバランス、加齢は影響します。
 今回も案の定、一部のバランス力の悪い、老若男女が「木のポーズ」をしましたが、ふらふらしたり、足をちょん、ちょんとつけて落ち着きません。それで少しはましになるアドバイスをします。目を一点に集中してください、ふらついている人を見ないでください、足を互いに押しつけてください(足を腿へ、腿を足へ)、足で床をつかんでください、肛門を締めてください、首を伸ばしてください、などが効果的です。
Occan0_2
 今回はタオルを使って二人でひっぱりあって、足指に力を入れる練習をしてから行いますと抜群の成績がいいことがわかりました。またこのポーズの効果だけでなく、立つ姿も、歩く姿勢も脚力も変わってきました。それではどのような足指強化をするかというと、タオルを足指(普通は親指人差し指間)にタオルを挟んで二人、または三人でひっぱりあいをするのです。綱引きのような力比べでなく、どのくらい長く指に力を入れていられるかの強化法です。指が痛い、足指が痙攣するくらいやった方がいいようです。そして「木のポーズ」をすると感動の言葉でてきます。「楽~、すごい~、いつまでもできる」などの声が出てきます。
Taoru_2
 ここで筋肉の勉強をしましょう。
「木のポーズ」を行うに当たって一番使うのは足の筋肉ですが、「木のポーズ」の潜在的な効能について調べていくとこのポーズのすごいところがわかってきます。
すなわち足を使う基本的能力は生きる能力を高める働きがあることがわかりました。
 動物は歩くことは本能ですが、その目的は食物を獲得するためです。そして外敵から逃げたり倒したりするためのものです。生きものは本能と結びついた動きほど反射的にコントロールされています。呼吸や心臓の動きと同じように、足もそういう意味で反射的にコントロールされているのです。
 その反射の影響が強いのは筋肉に緊張筋と相性筋の2種がある内の緊張筋の方です。
 緊張筋の性質を列記します。
   静的な状況での安定を保つ。正確性と緻密性の運動が主体。姿勢を保つ役目の筋。
   随意筋だが脊髄反射により自動的にコントロールされている。
   脳細胞の老化を防ぐための情報を送るとされている。
   収縮速度が小さく持続性が高い筋。 赤筋繊維が多い。
   寝込んだりして使わなくなると急速に退化してしまう。
 相性筋の性質
   動的運動が主体。 早い運動、すばやい運動が主体。
   随意筋で大脳によりコントロールされ機能が発揮される。
   収縮速度が大きく持続性が低い筋。 白筋繊維が多い。
   筋を鍛えることで肥大化する。
 実際の筋肉は両方の筋肉をバランスよく併せ持って活動できるのですが、アンバランスになると疲れやすい歩き方やまた筋肉の付き方に特徴が出るといわれています。たとえばふくらはぎの太い方は無駄な足の使い方をしている場合が多く、相性筋を多用して腓腹筋が肥大している場合があります。それを直すにはやさしく、丁寧に足を運ぶ必要がありますし体全体の脊柱起立筋を強化しなければなりません。体の中で一番重くて高い位置にある頭をまっすぐ上にあげておく姿勢が必要なのです。
 この緊張筋と相性筋のバランスは関節の保持にも関係して、痛みの原因にもなっているようです。要するに姿勢が悪いとこんなところにも悪化の原因があるということです。
「木のポーズ」についてですが、支えるための緊張筋、そしてタオルをひっぱる動きをして相性筋を強化することで、両者のバランスがとれてポーズを作りやすくするのでしょう。私たちは草鞋わらじの生活であればこのようなことをしなくてもバランスがとれていたのですが、現代の文化的な社会では靴を履いています。その分機能が悪くなってきたと思います。タオルをひっぱらなくても足指を開いたり閉じたりをきちんとすることでバランスのいい体、姿勢を作れることだと知りました。
 本当に私たちの体はうまく作られているのです。

ホリスティックの考え方

 普通、ホリスティックというと後に続くのが医学という言葉が出てきます。しかしホリスティックは全体、大きなという概念ですから、医学という専門的な分野でなくても、普通の人が自ら良くしていこうというときに使われる言葉だと思います。
 体の不調な時に今の科学的な考えでは部分の改良を意味しています。肩がおかしい、膝がおかしい、胃の不調であるというようにそこの部分が悪い、それ以外は問題ないということを暗に告げています。まるで車の故障のように部品交換を期待している言葉です。
 西洋医学は医療のますますの発達のために多くの人たちが苦しみから救われました。けがをしても感染症にかかっても死ななくて済みます。小説「白い航跡」(吉村昭)の中で鳥羽伏見の戦いでけがをしたら、感染症で死ぬのが普通であり、漢方医学の限界を当時の医者は感じ、西洋医学に転向していった話しがあります。科学技術と医学は世界の大きな戦争のたびに発達していったのです。
 ところが今はこの部品扱いの医療では対応ができなくなっています。すなわち全身の機能が悪くなって部分に病状が出ている病気が多くなってきているのです。糖尿病や高血圧、血管障害、アレルギー、ガンなどがこれに当たるでしょう。
臨床医は病気を直すという大きな使命を持って病気に対応していますが、一部の医療関係者は一度は捨てた東洋医学の復活だけでなく、食養法や気功やそのほか癒すための可能性のあるものは何でも試みることを模索しています。
 現代の科学技術が進歩して人の幸せを満たすために万能と思われる思想が頂点に差し掛かろうとしているときに、命や人生に対して物の考え方が限界になったように思えます。ここに至ってホリスティック思想が問題解決の一つになろうとしています。命が太古から生き続けた、いや命が発生したもろもろの条件は、水や空気や食べ物や思いや魂や気の流れであり、自然と合致してきた結果であります。それならば人間が文明の中で失いつつあるのは自然観であり、私たちが自然の一部であり、自然そのものを再度理解しなければならないと思います。
Youjoukun
 中村天風師は病気を病と言いました。それは個人の責任で命のアンバランスを表す言葉です。病気と言うと自分とは関係のない不運のために体がおかしくなったという印象があります。しかし彼は治すのは自分という意味で使っています。同じように沖正弘師は「治さない治し方」と表現されました。すなわち心身霊を整えることで治っていくという意味です。
 ハリや灸が今では西洋医学と同じように○○に効くツボなどと称しているのは本来のホリスティックな考え方から逸脱しています。食べ物もそうです。○○に良いという食べ物は存在しません。生きるために必要なものが食べ物です。同じようにヨガのポーズも○○に効くなどもありえません。ヨガのポーズは全体を整える動きが目的なのです。だからヨガポーズは体操ではないのです。ヨガポーズは体の機能を整える重要な働きを持っています。
 生きものである私たちは、人間関係も命も人生も部分的な小手先でコントロールはできません。全人格的に全人生をかけて修復することが必要でしょう。それがホリスティックの考えだと思います。そしてますますホリスティックが必要な世の中になるでしょう。

愛する人たちへ

出典不詳ですが以下の創作詩を瞑想用に作られたとのことです。これを読んで(聞いて)いると東北大震災の被災者の方々のことが思い出されます。いや、私たちが物にあふれ、人間関係が疎遠になって自分のことしか考えない嫌な時代を生きている人たちへの思いやりを復活させる詩でもあります。
このような物語を使った瞑想は私のhpの中にも前に書いたのですが、こちらの方がはるかに高尚です。一応参考にして下さい。http://www.mizunoyoga.com/q22.htm
Aisuruhitotatihe
「愛する人たちへ」近藤美子作
はるか遠い昔 広いこの宇宙には大いなる時の思いが渦巻いていました。
愛の神様は、輝く星の一つに 大気を息吹かせ 広い海と大地を お作りになりました。
およそ三八億年もの昔 私たちのご先祖様は、
タンパク質を持つバクテリア大の単細胞として、その海で浮き沈みしながら
化合、融合、結合を続け ながーい時を経て 人間に進化しました。
それからどのくらいたったでしょうか。
ヒトが海水から発生したときと同じように、
父母の精子と卵子が合体してできた一個の細胞は
小さな海 母親の子宮に満たされた食塩水に浮かびつつ、
分裂を繰り返して この世に送る出されたのです。
それが今 ここに存在する、あなたのです。そして 私なのです。
若くして心が滅入ったときには、あの広い海を思い出しましょう。
そして「わたしは 宇宙を構成している尊い、一分子なのだ」ということを、
心によみがえる思い出の中から 手繰り寄せてみましょう。
青い星 地球に 愛の種がまかれ やがて人が生まれ、
それぞれが愛を実らせていく 不思議な縁(えにし)。
たとえ 辛いときを与えられたとしても
人々の愛が・・・仲間との愛が
そしてすべての愛が固く結ばれていれば
心がより強く高められるもの。
美しい星を 輝く魂を 憎しみや哀しみで汚さないで・・・
人はみな この星にひととき宿って、やがては消えていく 愛の巡礼だけれど
手を握り合い、固く結ばれた、まことの愛だけは、
とこしえにきえることはないでしょう。
与えられた得がたい命です。
助け合いながら、大切に生きていきましょう。

楽園に一番近い島 竹富島

40年前に行けなかった島が竹富島です。そして姪は竹富町に住んで10年になり、もう立派な島の町民です。彼女の結婚式には家族が参加しました。コンドイビーチの沖から八重山の民族衣装を着て岸に寄せて神々に奉納するという儀式でした。その儀式も夜の9時頃から行われるというのも画期的です。島民、友人、親戚が岸辺に集まってお祝いをします。歌手のbiginも来ていたということです。
さて今回は別の姪が今度は石垣市で結婚式を挙げることになりました。その前に竹富観光です。朝早く私たち親族は起きて家の周りの道路の掃除です。道路は砂と,サンゴです。枯れ葉などのゴミを取り、あとはお寺の庭のごとく砂をきれいにほうき目を入れます。なかなか難しいのです。これらは島の人たちは習慣になっており、子供が率先して行うらしいのです。自分たちの島を大切にして、そして観光客が気持ち良く来られるようにというおもてなしも含んでいるということです。
Souji
屋根にはお守りのシーサーがあります。この八重山の島々には伝統を大事にする催しがたくさんあります。一年中なにがしの奉納があり、その中でも「種子取祭」は10日間にわたって神事が行われ、そして奉納芸能も行われます。観光客もこの時期は大勢くるということです。
この島の人口は350人で、決して過疎が進んでいるわけではありません。本土からたくさんの女性が嫁いでいるからです。姪も同様です。姪はいつの間にか結婚しそして島の催しのために忙しい毎日を過ごし、北海道に帰ってきたのは10年の間に1回位しかないのです。自分の居場所を確実に得ていると思いました。それに比べて、都会に住む私たちは郷土愛という言葉さえ知らずに、浮き草のごとく、どこにも居られない不安を抱えています。そして自分は何者であるかも知らず、ただ押し寄せる不安からせっせと物とお金を集めています。
快適を知ってしまった私たちは島民と同じように島の生活をすることはできません。夜の外出は懐中電灯が必携です。ハブがいるからです。コンビニもありません。駐在所もありません。何もないのですが島の人たちが島をただ守る、郷土愛に徹するという一念が観光産業を活発にしました。私たちはその島に訪れて、何もないものにあこがれ、神から守られたり神を守る神事などで無力の自分に気がつき、そして癒されていくのだと思いました。竹富観光のパンフレットに「楽園に一番近い島」とあるのは自然の恵み、生かされていることを感じ、生きるに十分なエネルギーを吸収できる環境だからでしょうか。
Taketomipanhu
しかし自然の中にいる島民の方たちは決して不便な生活をしているわけではありません。竹富島も石垣島から電気水道を引っ張りるくらいの距離ですから高速艇で10分の距離です。中には石垣市にマンションや車を得ている人もいると聞きました。無と有をうまくバランスしています。私は文化遺産を持っている島の観光にもともっと浸りたいと思いました。

張理事長による呼吸体操

この項もムービーです。
この動きは彼が呼吸体操と言っているわけではありません。そして先に紹介した太陽礼拝よりも前に行う動きです。
私にはこの動きは吸う動きは素早く、手を上に上げきってクムバクを行い、それから吐く息でゆっくりおろしているのが印象的でした。100秒くらいの映像ですが、実際もこの程度でしたがこの動きならもう少し時間をかけて繰り返してもよさそうです。
「tyou_kokyuu.m4v」をダウンロード

言い訳ー5分で出来るー

『こんにちは。M、Oと申します。今日、水野健二さんの「体が硬い人のためのヨガ Basic Lesson 」を購入しました。第2章のポーズを全部やると1時間以上かかりました。5分で出来ると書いてありましたが、どのようにやればいいのでしょうか?教えて下さい。お願いいたします。』
2011-3-25付けの掲示板に書き込みがありました。管理不足です。お詫びします。
『5分で出来る』と書いてあるというので再度、本をチェックしました。自分は書いた覚えがないのでおかしいと調べたら表紙扉裏に書いてありました。この扉の文書には以下の表現がありました。
「沖ヨガをベースに生みだした、一日5分で本格ヨガが身に付く方法を紹介。ありそうでなかった、待望の入門書」
これは出版社のコピーですが、ちまたではよく、「猿でもわかるパソコン」などとコピーしているのと同じです。まあ、猿がパソコンをいじれるわけないのでこれは眉唾ですが「5分で出来る」はよく理解してもらうと一日5分だけ一つのポーズの1セクション。これなら5分でできそうです。これを毎日行うことが大切です。そうすると必ず30回くらい、すなわち30日くらいすると他の時間を削ってでも10分となり30分となっていくこと間違いありません。<ポイントは1日5分です。>この5分は将来の自分を変えていく5分になります。「無駄するな、無理するな、続けろ」です。
先日会った台湾の張延禎さんのアクロバティックなアサナも毎朝2時間、10年の賜物なのです。どうぞ5分間、毎日チャレンジしてください。出版社のコピーは眉唾でありません。無駄なことを本格的に学ぶことで他の沖ヨガの書物も興味を持ってくださると思います。
ところでこの「体の硬い人のためのヨガ」本は未だ1年足らずで21,000部増刷されました。そして先日、中国語に訳して海外で売るという契約書にもサインをしました。
皆様のお陰です。これからもよろしくお願いします。