姿勢を正しくする

 新聞には姿勢をよくする記事が多く掲載されます。今回もこの記事を中心に他の面から説明をくわえたいと思います。
姿勢とは立つ、座る、寝るが上げられます。この記事の通り姿勢正しくとは「骨を意識」ことです。筋肉は動・か・すために存在し、疲れやすく、骨は支えるためと動・く・ために存在して疲れることを知りません。このように違いをわけることが大事です。
 立つときは今回の資料通り、脛に意識をおくのがいいようです。座るときは座骨です。寝ているときは、いかがでしょうか。昔、西式健康法というのがありました。いや今でも十分通用する内容です。その西式では堅床で寝るというのがあります。私は硬いところで寝ろとは言いませんがふかふかのふとん、ベッドで寝ることは腰が痛くなったり、肩が痛い、寝苦しいなど弊害が多いのは周知のことです。割合、硬いところで寝ると骨に意識するので背中や腰の緊張が取れるのは間違いありません。寝ているときもやはり骨で支えるといいのです。
 記事にあるように膝立ちでは、腿の骨、立っているときはすね骨を意識するとわかりやすいです。先日も片足立ちのポーズを脛に意識して行ったらふらつく人はかなり少ない状況でした。足の親指や肚の力を意識するのは、それは結果であって、脛を意識すると結果的に尻や肛門、肚に力が入っているのに気がつきます。決して逆ではありません。
 次に歩き方が書いてあります。歩き方は腰で歩くのでなく、みぞおちから歩く気持ちとあります。それは足を動かしている大腰筋がみぞおちの裏側の脊椎(胸椎12番から腰椎1-5くらい)に付いているためでみぞおちを意識すると足がさっと前に出るのです。

 これと同じことですが腕もそうです。腕の骨は鎖骨までが腕ですから姿勢が悪ければ鎖骨の動きが悪くなり腕も十分な動きができません。そしてこの上腕(肩から下の骨)は胸骨から出ている筋肉、大胸筋が主とした動きですから胸を意識すると動かしやすいのです。
 次に呼吸のことも書いてあります。肺の解剖的な用語では上の部分を「上葉」といっていますが、私たちは上肺とわかりやすい言葉で説明しています。肺は肋骨の下部から鎖骨の上部分まで占めている大きな臓器です。呼吸法のときに息を吸うとき「下肺に空気を入れて、中肺に、そして上肺まで息を入れましょう、そして上肺の空気を少し出す気持ちで息を止めましょう」ということがあります。(完全呼吸法の一部)上肺に息を入れ続けると首に力が入るので、肩を落として首の力を抜くために「上肺の息を出す」という説明をしています。実際出ているかどうかはわかりませんが。。呼吸法のときに首に力が入ることをすると血圧が上がったりするのでそれを防止する方法が「息を少し出す」ということです。
この資料では知ることで動きが変わると説明しています。是非、そのことを理解して快適な毎日を過ごしてください。
リンク先:姿勢で気持ちも前向きに_新聞記事

頭の重さ・体の重さ

クラス授業では、初めにいろいろな呼吸法を行い、それから手や足を刺激して気の巡りを良くしそして体全体を整える動き(連動性)を行います。そして前屈系(長座、開脚、安定、合蹠)などを行います。この前屈系の動きをすると背中を楽になり、これから続く動きが楽になるために行っているのですが、受講生は背中を丸くしたり頭を下げて動作をしています。そこで、頭を下げないように言葉をそえています。癖であることはわかるのですが、この頭を下げる動作こそ背中や腰を緊張させるのです。
その説明として、頭の重さはどのくらいあるかご存じですかと尋ねます。体重の10%、約5kgくらいあるのです。実感がわかないのでお米5kというと、重いというのがわかるのですが、それでも自分の頭の重さと結びつきません。それで写真のように頭が重いということを実感してもらうと納得してくれます。しかし納得はするのですが改善するかは別のようです。また、頭を下げてしまいます。癖なのでしょうか。
  
この癖は思いの癖でもあります。それには動きの思いを強くしないことです。体を下げることは直感的に目を下に下げます。目にしても耳にしても「見・え・る」、「聞・こ・え・る」状態がリラックスしているのですが、普段は「聞いたり見たり」することが多いため緊張して目や耳を使います。パソコンの画面を見いるように見つめると、目だけでなく体にも緊張を作るようにです。
前屈系のときは周りが「見・え・る」ようにして目を緩め、頭を上げて、「倒す」思いを少なく、受身で体そのもの重さで倒れていくのがいいのです。頭を下げると背中の硬さで倒れる動きにブレーキがかかるのはやってみたらわかることです。5kの頭が肩からぶら下がると背中の周りの筋肉(僧帽筋など)が緊張するのです。頭を背骨としてまっすぐにしたり、あごを引く動作をすると背骨の周りの強い筋肉(起立筋)で支えるから背中の筋肉の負担が無くなり、ノー・ブレーキで倒れていきます。
このことは前屈系だけではありません。体の動きを作るときは筋肉に悲鳴、緊張を作るとブレキーがかかったり、損傷したりします。動きは心優しく丁寧に、心と体を結びつけることが大切なことです。筋肉が癒され、脳がリラックスの方向に行くことでしょう。(書き直し10/26)