国際ヨガの日

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インドのモディ首相の提案のもとで6月21日は「国際ヨガの日」と制定することを国連で宣言されました。このことで、この日は全世界でヨガの催しが開催されると思います。そのくらいヨガが世界に広がったということは長年、ヨガに携わったものとして感慨深いものです。またはじめの頃は認知活動していたのが嘘のようです。最近ではあまり依頼も少なくなりましたが、20年以上前には市町村や上場企業からの保健部門や福利厚生部門で要請され道内を端から端まで・・釧路、稚内、網走、北見、函館を駆け回っていました。札幌近隣でも同様です。またたくさんの仲間にも巡り会え、現在もともに活動しています。
 この日は偶然に前から企画していた「青空ヨガ」があります。あとで新聞に制定されたと知って急遽「国際ヨガの日」記念項目を入れました。この青空ヨガは今年で5回目になり、札幌の中心にあってパークホテルやキタラ札幌コンサートホールのある中島公園で開催します。昼前の1時間ですが、学院の研究生が企画をし、楽しいカリキュラムを作っています。また北海道新聞の夕刊にも19日夕刊に告知されるようです。終わった後は木陰の中で思い思いのグループで、ランチを楽しむことになるでしょう。
 この国際ヨガの日にちなんで日本インド大使館では日本にヨガの種をまいた方、団体を招待して功労賞を授与することになりました。大使館からのメッセージよると沖正弘氏と名前を挙げられ、その関係の団体が沖ヨガ協会だけでなく他にも参加を呼びかけていました。沖先生の交流の深さを改めて知りました。
 札幌では私がヨガを始めたころ、南1条に交通公社ビル、今はきれいなファッションビル、IKEUCHIZONEになりましたが、古いビルの6階で体操教室を開いていました。そのときと地下でタージマハールというカレーレストランを創業したてのころ、社長のダニエルさんと知り合いました。今では札幌ではタージマハールというとインドのお寺というよりカレーとでてきます。今度の受賞の件でダニエルさんに会っておこうと思い、ファクトリー店に行くと奥様もおられて当時のことやインドのリシケシ、ガンゴトリなど聖地の話で盛り上がりました。最後に奥様もヨガをやりたい、ぜひ水野さんのところでと話が進んだのですが、インドの方にとってヨガとは瞑想と呼吸法を意味することなのです。実情を話をし、日本のヨガでは動きが中心だというと驚き、ヨガの入会はたち消えてしまいました。
 たしかにヨガはヒンズ教の一部であり、破壊の神シバ神を祭っているのです。輪廻転生の世界は仏教でもありますが、インドのそれはもっと現実化し、破壊されることで創造が生まれる、現世を生きることは生まれ変わりを期待して修行するという意味合いがあるそうです。カーストという制度は憲法で禁止されていますが、まだ民衆の中では生き続け、業績を上げることで上の段のカーストにあがるということもあるそうです。またヒンズ教ではオーム(aum)というマントラは聖なる音になっています。神社で手を合わすと同じようにオームを唱えること、そのオームは日本ではオンという真言になったり、阿吽という意味になったりして口を開ける「あー」、口を閉じる「ん」として始めから終わりまでと言う意味ではヒンズ教のブラフマ創造、ビシュヌ維持、シバ破壊と通じるところがあります。またこのあうんは神社の狛犬こまいぬや仁王、シーサーなど宗教的意味合いが隠されています。
 そういうことを学んだ私は教室授業ではインドの文化、ヨガのことを改めて実践しなおすということで授業の始めにアオンというマントラから初めてプラナヤマ、瞑想を追加しています。それでもクラスは体操的な要素は抜けられませんが沖先生のヨガがヒンズ教的でなく「命を限りなく強化し、改造していく」ヨガですからただ祈るだけでなく、動きや合掌を伴うクラスにしていきたいと思っています。それでも瞑想と呼吸法が加わっただけでもいい感じだと思います。
 

沖ヨガとは何か。

先日、静岡県御殿場(時の栖ときのすみか)で全国から沖ヨガ関係者が集う、国際キャンプが2泊3日で開催されました。
長崎、北海道他全国・そして台湾からと総勢120名が参加し高齢者も90歳近い方も若い人と同じように瞑想や講演や強い動きも盛りだくさんの沖ヨガ行法を行いました。

時代が変わり、今では沖ヨガとはと、説明しなくてならない時代になってしまいました。沖正弘先生が創始され、日本文化を取り入れた沖ヨガは日本国内で文化センターなどで40年前にいっせいを風靡しました。しかし、今では横文字のヨガがずいぶん多くなり、沖ヨガをきちんと説明する必要が出てきました。

沖先生の説かれたヨガはただポーズを作って柔らかくするとか呼吸法や瞑想をするという単純なものでなく、「生命即神」、「求道ヨガぐどう」「総合ヨガ」「生活ヨガ」をめざしています。

以上のところを明快に説明があったのは今回の龍村先生の講座でした。龍村先生は沖正弘先生の古くからの研修生で沖先生亡き後、長く沖ヨガ道場の道場長を勤められました。今では沖ヨガを伝えることのできる一人者と言えるでしょう。 続きを読む

シムハアサナの再登場

前のシムハアサナは以下にあります。https://mizunoyoga.com/blog/?p=415
「身体のホームポジション」参考にしました。
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 ヨガは心身修正法です。体を通して心をコントロールし、また心を通して体を調節します。今週の学院のテーマはシムハアサナであるため、いつものように腹から息を吐き出すようにしてライオンのたくましさをまねてみました。まねをして気持ちをパワフルにするにはいい方法です。

 余談ですが今、司馬遼太郎の「坂本竜馬」を読んでいます。フィクションが入っているから龍馬でなく竜馬と名前をつけたとあります。その坂本龍馬の出身地、土佐藩には幼名としてやたら動物の名前の一部を付ける傾向があったそうです。龍馬も牛太郎、寅吉、馬三郎などなどでエネルギーをちょうだいしたのでしょう。ヨガのポーズの名前もその特異なパワーを感じながらポーズを作るようにと名付けられたのでしょう。

 最近は顎関節が痛い、音がするという人の話も聞きます。不都合なときは病院ですが、自分で習慣を変え対処できるのであればその方がいいでしょう。顎関節の不都合はほっぺの筋肉が緊張しすぎているのです。もっと顔をだらしなくすればいいのですが、人前では賢そうにしなくてはなりません。顔の筋肉は脳神経に属しています。心が緊張すると顔に表れます、そして歯ぎしりをするように強く歯を噛み締める傾向があります。
それで舌をもっと動かしたら良いという「身体のホームポジション」を見つけました。それを参考に話を進めたいと思います。

 舌を大きく出したり、引っ込めたりすると下顎が緩む感覚になります。すなわち顔が緩み気分的にもリラックスしてきます。おしゃべりの好きな人はヨガ関係者(失礼、講義好きでした。)にも多いですが女性は特にその傾向が多く、わが教室の下のエレベータの前で1時間以上立ち話をしている人がいます。話せば話すほどリラックするのでしょう。舌が自由になることを滑舌というそうです。ストレス解消です。

 舌を繊細に前後、左右動かすと心と体の自然性が回復してのどが敏感になり味覚も良くなり過食も防ぎ、また体に不具合なものはすぐに吐き出す能力もつくとのことです。ここの所とても大切です。ぜひ実践してください。

 戦後間もないころ帝銀事件というのがありました。十数人に青酸カリを飲ませましたが数人は吐き出して死ななかったそうです。沖先生の講演にも不要で不適なものは出してしまう、それが本能だと言われました。

 シムハアサナを四つ這いになって作ってみます。背中を丸くして下を向いて大きく口を開けてはぁーーーぁ、とするのですが、そのときお腹をみぞおちに押し上けるようにすると効果的です。終わった後正座をして体を確認すると顔は緩み、舌が沈み、あごが重くなっているのに気づきます。そして何よりも口の中が広がりのどが広がり、口と腹がつながって一本の管のようになっています。管をひっくり返したら表になる、管の内側は表面で外気とふれあって口の中のようにの潤っている感じです。このことは腹、内臓が無感覚で見えないものでなく、実感できるのは自然であり生きる力をそこに見ているのです。
 
 シムハアサナを通して口と消化器の自然性を回復する気づきがあって、過食を防ぎ、食事の美味を感じ、不要で不適なものを入れないようにしたいものです。

棒を使ったヨガポーズ 

当学院の研究会では棒を使ったヨガポーズをテーマにしました。  
棒は家庭用品売り場にあるもので0.9m×φ30mmのサイズです。
棒はエッジを丸くしておいた方が床を痛めないためにいいようです。
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棒を使うことによるメリットは安定感のある支えがあるので体重を乗せることができます。それで苦手なポーズでもこの棒に体をあづけることができます。また体が硬いと、膝が曲がったり、背中が丸くなったりするのですが、これが無くなって姿勢の調整や余計な緊張を無くします。またベルトと同じですがこの棒を使って軽く楽な動きを繰り返すことでストレッチ効果を高めることができます。 続きを読む

集中力を身につける、くつろぎのポーズ

 ヨガのボースの中で一番簡単でまた奥が深いのが「くつろぎのポーズ」です。そのポーズはただ横になっているだけです。サンスクリットで「シャバアサナ」、「死人のポーズ」とあんまり好ましくない名前です。しかし普段やっていて、死人になるくらいそのくらい深くリラックスできますかというとほとんど横になっているだけです。時には寝ている、ほかのことを考えていることもあります。 続きを読む

ベルトを使ったポーズ練習2

ベルトを使ったポーズの続編です。前回は体幹を刺激することで股関節の動きが良くなっていくような気がします。前屈系にいいようです。
今回は腕周りを中心に写真を撮りました。ランダムで、思いつきのまま動かしたり、すればいいのですが、ポイントが無理なことはしないことです。痛みは筋肉を緊張させますので緊張しないように動かすことです。
これをやっていて、おもしろいことに気がつきました。まず首が柔らかくなること。そして手首が柔らかくなるのです。
腕や手のいろいろな動きも楽にできるようになります。かなり期待してもいいと思います。思いつくままに動かしていいでしょう。 続きを読む

ベルトを使ったポーズの練習

学院の研究会でベルトを使ったポーズ練習をしました。かなり前はクラス指導でよく使っていたのですが最近はさっぱりでした。研究会に先立って私もクラスで予習復習もしました。けっこういいです。一人でやることも二人組を使うことも感触がいいのです。どこがいいか。ポーズへのプロセスがいいです。途中の形を止めることもできます。体を意識できます。研究会のレジメでは以下のように説明していました。 続きを読む

除雪 北海道の冬の営み

久しぶりに年末から今日に至って除雪を数時間で過ごしています。年末は運動不足解消で筋肉トレーニングでもするかとせっせと家の周りの雪を向いの空き地に雪を捨てていました。周りは雪山ですが地面まで雪を取ると気持ちいいので病みつきになっています。ところが昨日からの少し大げさな暴風雪の気象警報は本物で外ではすごい音を立てて窓を雪が叩いています。風でホワイトアウトになり、景色を消してしまうのです。当然山であれば遭難です。私も帰宅途中でしたが歯を食いしばって自宅がマンションでないことを悔やんで5分の道のりを必死の思いで帰りつきました。風が止むと積雪量はほとんどなく、朝になり硬くなってしまった雪を除雪です。もう筋肉トレーニングなんて言ってられません。腰が痛い、腕が、手首が痛いとまた同じように除雪です。子供がその様子を見て「2ヶ月経ったら春になって雪、解けるよ」なるほどと思っても、それでも父は除雪を続けます。
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神話的発想

 「ひと」という誌の最新号をいただきました。この冊子は前に私が取材を受けたものです。その当時の「ひと」には私がヨガを始めたころのこと、師と仰ぐ沖正弘師の考え方、体の不思議さ、心の不思議さの話を2時間くらいインタビューで10枚くらいの文章にしてくれました。(旧ブログ 2013年5月参照)
 今回は伊達市噴火湾文化研究所所長大島直行さんです。彼の著書「月と蛇と縄文人」は副題として<縄文人の精神から人間とは何かを読み解く>という話です。
 日本人の源流が縄文人にあり、その遺伝子は未だにしっかりと現代人に気質として残っているそうです。それは今の日本人を見ても適当な仏教徒であり,神道信者であり、時にはクリスチャンになったりしている多神教的発想は縄文時代という1万年以上にさかのぼる神話的世界観から出発しています。 続きを読む