赤レンガ庁舎訪問

天皇陛下のご病気お見舞いに北海道庁(赤レンガ庁舎・旧本庁舎)へ記帳に行きました。ここは24年前、昭和天皇ご崩御にお悔やみの記帳をした時、以来の場所です。
天皇陛下は順調に回復されている報道もあり、記帳所は閑散としていました。ついでにと滅多に入ることのない庁内を見学しました。ここはもう記念館としてのみ使用とのことで、その西側に現在の庁舎が地下2階、12階の建物がそびえています。
明治21年築とのことで、今は北海道の歴史記念文書などが陳列してありました。このブログで紹介した松浦武四郎の大きな肖像がクラーク博士と共に絵画として陳列されていました。
今、札幌は180万都市として栄えていますが100年前までは未開の土地だったのは感慨深いです。
写真は琴似に入植した屯田兵、作られた当時の赤レンガの絵、クラーク博士の島松駅舎での別れ、松浦武四郎の絵はこの下にアイヌの人たちの絵があります。そして現在の赤レンガ庁舎です。
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Kuraku
Matuura
Akarennga

重さを意識して動いてみよう

 ヨガのポーズや日常での生活の中でどのくらい重さを意識しているでしょうか。
 一番わかりやすいのは歩いているときだと思います。そのとき足の振り子を意識すると歩きやすいのがわかります。当然、そのとき腕は振り子になって足の動きとバランスをとっています。振り子は物体が位置エネルギーから運動エネルギーに変わるときの動きですから楽な動きになるのです。

 犬や猫、野生の動物は歩く時、足首から先が垂れるのを観察できます。足首の力が抜けていると重さで手先、足先は垂れます。その脱力は肩や腰に現れ、次の力強い大地を押す力(収縮力)に変わるのです。

 ネコのポーズでは丸ネコで背骨を持ち上げ、反りネコで背骨が垂れて背中を緩めていますが、必要なときに早く強く動くことのできる、背骨の力の源になっていると思います。

 次は人の姿勢についてですが、癖や筋力不足、精神的な思い込み、孤立感などで頭が垂れ、肩や背中が丸くなります。その姿勢は頭や肩などの上半身は重さに耐えられなくなって首肩の緊張は腰にも負担を強い、膝など全身に現れます。私たちの体は人類始まって以来、力強い筋肉が存在しているのです。
 私たちは100万年以上前に直立歩行に移行し30万年には知能が発達した現世人類になったといわれています。その過程ではまっすぐに立つための筋肉構造が出来上がりました。その筋は抗重力筋といって脊柱起立筋や腿の筋肉、お尻の筋肉、ふくらはぎの筋肉などは姿勢を保つために、緊張していても疲れない筋肉であり、それに反して、腕や背中の筋肉は大きなパワーがあってもすぐ疲れてしまうのです。背中を丸くして肩や背中に緊張したままでは耐えられないようになっています。

 ヨガのポーズをつくるときも、背すじ(特にうなじ)を伸ばして背骨をまっすぐにすると肩や腰はやわらかく動かすことができます。ヨガクラスで気になるのは頭を下に垂らしてしまう無意識の動きです。頭を垂らすと頭の重さ(体重の10%、5-6キロ)を支える肩の筋肉が緊張して動きも悪くなり肩の不快にもつながります。ヨガのポーズのとき、うなじを伸ばすことをしていると体は軟かく楽に動かすことができることが多いです。 

 呼吸も肺の重さの関係で、胸が立っているとき、横になっているとき、逆位になっているときで、肺の位置によって、吐く息、吸う息が変わることを理解しましょう。胸が直立に近い姿勢(立つ、座る)のときは吐く息は長く、吸う息は短くなります。しかしその逆にするとき、たとえば下向きの犬のポーズやウサギのポーズ、肩立ち、スキのポーズのときその吐く吸うは逆転します。(すなわち吸うのは楽で長い、吐くのは短い)日常で胸を逆にしていることはほとんどありませんが、喘息など気管支が細くなっている人は吐く息が苦痛となるので、このポーズを作ると、より一層つらくなるはずです。またそのような疾患のある人で発作が起きている人は起座呼吸といって横になっていられなく、座って息をすることになります。横になって寝られない日が続くということも聞きます。

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 肺の逆位について写真を参考にしてください。逆位のとき胸郭内の肺胞は重さで下に、すなわち喉の方向に垂れています。吸う行為は肺胞が持ち上がります。空間がある限り、圧力差(肋間筋、横隔膜の筋力)で膨らみます。吐く時は肺胞が重さで下に垂れているのですぐつぶれて十分吐くことができないことになります。

 背中や腰の緊張をとる方法としてあお向きで膝をかかえたり、膝を左右に倒す方法があります。
 もっと効果的なのは骨盤を前後に動かして、あごの連動性を利用する方法です。すなわち、それは小さい微妙な動きですが尾骨を床につけるとあごが引ける、尾骨を床から離す動きをするとあごが上がるという動きです。この方法のポイントは頭の重さが関係してあごが出たり締まったりすることで背骨の周りの筋肉が緩むのです。この動きをした後は背中や腰が床に着いている状況は背中腰の筋肉が緩んで骨そのものの重さで沈んでいることになります。

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またうつぶせの弓ポーズからあお向きの割座へ回転する方法ですが、これも頭の重さであごを出して首の緊張をなくして腰を緩めることで胴体を回していきます。この動きを楽にできる程度の腰痛であれば、この動きを行ってみると腰の痛みが軽減することがあります。(痛いことをすると悪化すること間違いありませんので注意してください。)

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このように私たちは重さのある星に生まれ、その重さに適応できた生物のみが生存を許されたことになります。
重さを意識した動きは滑らかで、気持ちよく、美しく、疲れないのです。

動画の紹介

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいします。
さて、年末にビデオを撮りました。とてもこのブログに載せるに耐えられない代物ですが話題提供として、紹介させていただきます。
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タイトルは「体を活性化してパワフルになる」です。
簡単に動きの概略を紹介しますと、以下の通りです。
1. 赤ちゃんのハイハイ歩きをその場でおこなって、腰回りを強化、柔軟にします。
   赤ちゃんの発達は動きが脳の発達につながるので気分を変える意味でも素晴らしい動きです。
2. よつばいになってネコのポーズ、伸びネコのポーズです。背中の柔軟を期待しています。
   普段、猫背になっていませんか、肩こりは首にも腰にもエーキョウします。
3. うつぶせになってコブラのポーズのアプローチ動作に入ってきます。腰が一層柔らかくなるためには首の動きが欠かせません。
   年とともに柔軟性が衰えるのが背中です。精神的にも肉体的にも重いものを背負っているのです。
4. 弓のポーズのアプローチから仰向き割り座のポーズを作ります。足の腿の前面を伸ばすのは男性にとって拷問みたいですが、うなじ周りや背中周りをケアすることでかなり楽になると思います。
   この辺りの連続ポーズは体全体の修正につながる動きです。弓から割り座を作る動作ができればいいですね。
5. 魚のポーズはうなじをゆるめ、腰、背中をゆるめるうってつけです。
   このポーズもポイントは首です。首は骨も小さいので、ムチ構造で考えると筋肉もしなやかに動くのが良いです。
6. そして最後はアーチのポーズで決めるのですが、頭を床につけるだけでもいいですよというのが画面で訴えているのですがわかるでしょうか。これはチャレンジです。
パワフル動画(クリックして下さい)6分間

歯なしにならない話 講義録(私感)

(講義メモ:水野健二の私感も入っています。)

 虫歯 歯周炎は口腔内のばい菌が「歯」や「歯ぐき」に付くことにより歯や歯ぐきの骨を溶かす現象です。
 口の中をきれいにする液体、歯みがき液があるが、あまり好ましくありません。また電動歯ブラシも好ましくありません。微妙なブラッシングは手で行う歯ブラシが一番です。口の中には常在菌があり、うがいなどでそれらがなくなることはあり得ませんし、また常在菌は他から菌が口の中に入ってきた時に口の中の環境を守る働きもあり無くさない方がいいのです。抗菌グッズと同じで、気分はいいかもしれませんが体には良くないことです。


 歯ブラシを使うための大切なことは歯や歯ぐきからばい菌を外す、離すことです。これだけで虫歯、歯周炎は限りなく防ぐことができます。きちんと時間をかけて磨いていれば、ばい菌は離れます。時間をかけるためには歯磨き粉は使わないことです。時間をかけてブラッシングすることが大切です。また歯磨き粉の研磨剤は歯を傷めます。
 
 虫歯は初め、歯が光沢のない白さになり、それから茶色となって歯が溶け始めてきます。しかし、その白くなっている程度であればブラッシングなどで歯は元の健康な状態に戻ります。
 歯ブラシによるブラッシングは歯や歯ぐきの「歯こう」(ばい菌のかたまり)をとることが目的です。これで歯ぐきの炎症は取れます。しかしそのままにしておくと、歯石となってさらに歯垢がたまりやすくなり、骨を溶かします。歯ぐきから血が出るのは炎症が起きているいるからです。ブラッシングを行うと出血しますが、炎症が収まると出欠が止まります。
 
 ジュース類は極端な酸性食品です。ジュースの中に歯を6日間入れると歯は白くなって虫歯の前段階の状態になります。さらに甘いものをとりすぎると、口の中でばい菌が多くなりやすく虫歯、歯周病になりやすくなります。また食事の一日の回数が多い、間食が多いことも口の中の酸性頻度が高まり、虫歯になりやすくなる傾向があります。

 甘いものを好むのは小さい頃の食生活のインプリント(刷りこみ)によるものです。3歳までで味覚は決まるので甘いものは避けることが必要です。幼児が何か食べたいとせがんだときは野菜のスティックを与えると良いでしょう。小さい頃に砂糖の味をインプリントされなかった子供は砂糖、甘いものに極端な興味を持たなく、そして甘いおやつを欲しがらなくなります。
 歯にとっては、乳児には母乳が望ましいです。母乳の甘さは乳糖であり、粉ミルクは砂糖を添加しています。またその量が多すぎます。

**この文章は水野が講師の話を聞いて部分的にメモし、私感を交えています。歯について、詳しくはかかりつけの専門医にお尋ねください。**

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講習会参考資料
      

 

月食

 今週の教室のテーマは月の礼拝体操でした。月のテーマについての講義候補はたくさんありそうであまり現実的なものがありません。
助産師の方が出産は圧倒的に満月と新月が関係しているといっていました。今は都会では月を見上げる機会がなく、夜空の星も月もネオンや街頭などで気がつかなくなりました。でも少し街から離れてみるといつもそこには星と月がそこにいつもあることに気がつきます。大昔から人も動物も空を見ると生かされていることに気がつきます。女性の生理も潮の満ち引きも月に関係しているのです。きっと動物や植物は敏感に月の満ち欠けに気がついているのでしょう。
昨日の礼拝体操は「竹取物語のかぐや姫」の話しをしました。月の都から迎えにくる話です。帝の兵隊たちも、月の人たちの出す威力にはかないません。不老長寿の薬をもらった帝は姫がいないのなら必要ないと一番高い駿河の山で不死の薬を燃やしたところから富士山となったと言います。
ところで、月食についての神話はあまりいい話はありません。魔力や怖い話が多いようです。やはり天変地異は昔から忌み嫌うものだったのでしょうか。
そして、夜空の澄み切った中の天体ショーをパチリとショットしました。
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大橋指圧(Ohashiatsu)再考

 十数年前に沖ヨガ修道場(当時龍村修・道場長)の紹介で、札幌市内で大橋指圧のセミナーがありました。会場は札幌中央区内の某有名な臨済宗のお寺の一室です。大変な評判で小さな会場ではありましたが入りきれないくらいの参加者がありました。そして翌年もそのセミナーは催され大好評でした。そのセミナーは指圧をすることで、する人がリラックスすることや指圧をする人の体の使い方がヨガと同じ考えであり、しばらくは学院のカリキュラムにも、入れたくらいでした。 

講師の大橋渉先生はNY在住で大学卒業後、アメリカに渡り、そのまま指圧の普及活動をされていました。今もhpなどを見ると活発に活動されています。

 彼はアメリカで、日本で著名であった増永静人師のアメリカ指圧講演旅行の通訳として同行や翻訳をしました。その影響もあり経絡指圧として治療師でなく、指圧をする人の心身一如の教育としての指圧をOhashiatsuとして確立されました。教育というのは東洋の心を、指圧を通して支え合う、触れ続ける、自然であることの大切さを伝えるものでした。

 今回、私はもう一度復習をかねて、経絡指圧を学ぶことにしました。経絡についてはこれも昔ですが、祖である奥山龍峰師下の皇法指圧・八光流柔術を学んだときから興味があり、大橋指圧になじみやすかったと思います。その経絡を面白い観点から述べた書物「気の経絡指圧」(遠藤亮及)を手に入れたこともあって大いに参考になっています。その著者は増永静人門下生であったとのことでした。

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経絡とは体全体に気が流れる筋道のことを言います。その経絡の気脈の流れで心身の活動を行っているという東洋哲学、医学の考えです。その経絡が弱くなったり強くなったりして心身の状況が変化し、ときには病になり、治ったりすると考えられています。そしてその経絡上に経穴というツボが存在し気の出し入れを行っていて、指圧や針きゅうなどを行って気をコントロールするのですが、この気については今では太極拳や気功で十分な理解が進んでいます。

また、気とは目に見えるものでなく、存在しているとか、働いていることを言います。動きの中にしかないのです。(「気の経絡指圧」)マクロビオティックの基礎理論である食養の陰陽理論は無の存在からあらゆるものが陰と陽に別れ、それら結合して陰陽の優劣のある、形あるものが現れたと言います。ですから経絡も陰の働きあるもの、陽の働きあるものに分かれています。

 

気を出す方法は古代中国では導引が気を出すトレーニングと言われ「武術・体操・瞑想」の訓練をしたとのことです。私の6年間習った八光流柔術もいつも経絡を意識し、殺法にもなり、活法にもなるツボ刺激などがありました。そして今はヨガを学んでいますがこれも気を意識するものでしょう。それは気がイメージを含んでいるからです。

先の気の説明の中で「気」とは動きの中のみにあるとありました。それは気が強く働くためには「動き」が欠かせません。ヨガの動きもそうです。力づくの体操にしてしまうと気は出にくくなります。イメージを抱いて気持ちよく流れるように動くことが大切です。大橋指圧もそうです。大橋師はこの指圧を太極拳と言ったりダンスと言ったりしています。共に肚を意識し、流れるような動きをとることで気の循環は促進し、生命力が活発になっていくのです。

 

「気の経絡指圧」には以下に気のことをわかりやすく説明しています。

経絡は気の流れ、生命活動の生命活動の根本である。これが内臓機能や身体姿勢などの動き、意識、無意識をも含んでいる。

経絡が行っている気の働きとは次の通りである。

・肺・大腸経 内外の気のエネルギーの交換

・胃・脾経 気エネルギーを取り込み、消化する

・心・小腸経 消化した気エネルギーを吸収する

・腎・膀胱経 吸収した気エネルギーに基づいて行動を準備する

・心包・三焦経 気エネルギーを全身に循環させる

・肝・胆経 気エネルギーの活用と貯蔵

これらの経絡名は古代から存在しているもので、江戸末期になって杉田玄白らがオランダのターヘルアナトミア人体解剖図から日本語訳の臓器名を付けるときその臓器の役割(エネルギーの働き)から気の経絡を拝借したのです。現代人は内臓器をよく知っていますから経絡名を臓器と関連してしまうのですが、臓器とは関係なく、経絡は気のエネルギーの働きなのです。

大橋師は指圧をしているときに何度も「肚」という言葉を使いました。肚(はら)とは丹田の日本語名です。インドのサンスクリットではウディヤーナ、中国で丹田となるのです。沖導師は丹田仏性をわかりやすく以下の図のように説明しています。

 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   


 

 
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すなわち心と肚を同列に扱っているのです。心身一如という言葉は肚を鍛えることで心を鍛えることができる、それが道場で行われていた生命強化法でした。肚を鍛えることで、ストレス解消も心を強くすることもリラックスも自由な心を作ることも積極的な心を作ることもできるのです。

 

また、沖導師の講義では「自他一如」という言葉がよく出てきます。これは仏性の説明のときであり、自分を愛するように相手を大切にする、社会を大切にするという人間愛とも言うのが仏性なのでしょう。大橋師も指圧のときには相手の気持ちを感じる、相手が望むところに手を持っていくこと、そして相手と一体になって施術することが自他一如だと言っています。強化法の目的も心身一如から自他一如へとつながることを目的としたヨガ行法でした。ですから大橋指圧も沖道ヨガ(沖導師が伝えたヨガ)もともに丹田仏性啓発行法(たんでんぶっしょうけいはつぎょうほう)と言ってもいいと思います。

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アサナは気持ちよくつなげる

 下の資料は15年くらい前に台湾で指導者養成クラスを担当させてもらったとき、空き時間がたくさんあり
観光も得意な街の徘徊も飽きてホテルでアサナの連続パターンを描いていました。
アサナの解釈にもよりますが、きつい動きやポーズを力づくや我慢して作るより、気持ちよく楽に作った方が体にも気持ちにも絶対いいよという信念はこの頃からで、今に続いています。
確かにきつい動きをやっているといつの間にか楽になるのですが動きが良くなって慣れるのか、きついままで悲鳴の感じるレベルが下がって鈍感さで感じなくなるのかわかりませんが、常に心身に負荷をかけていることはいいとは思いません。いかに楽に仕事をするか、楽に体を動かすかこの辺が世の名人といわれることをみても当然だと思います。

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今回この資料を出して、ところどころで講習会をやってみて、これだけの流れでなく無数に流れが作れることに気がつきました。力を抜いて肘や膝を動かすと面白い動きも、できそうもないことが可能性となって現れます。
例えば赤ちゃんの這い這いは脳の発達の最たるもので、進化に応じて足や膝だけではなく手や肘や腿の力強さが表れます。それをそのまま赤ちゃんになって肘、膝を動かしてみると今までの完成ポーズのレベルが上がるのです。
またネコのポーズを作り、うつぶせになって膝を左右に転がして這い這いの動作する、そしてネコから犬のポーズを作ると断然レベルが上がっているのです。(犬のポーズのレベルが上がるとはしっかりと手足で床をつかみ、頭を床につけることを言います。頭を下にするだけでは不十分になっていることに気がつきます。ちょうど前屈でできるのに中途半端な倒れ方と同じです。)

あるポーズから次のポーズに思い付きで進み、また元に戻り、又進んでいくと体の感覚が変わっていくのは進化と退化を繰り返した生命の不思議さをも見る気持ちです。(四足でスピードが得られるのにもかかわらず二本足で立ってしまったヒト。その分、別の能力を得たのも進化から退化、そして別の進化を遂げたという例でしょう。)

台湾の合宿に参加する

私が所属する総合ヨガ協会は台湾の沖道ヨガ会と互いに合宿などで交流をしています。台湾のヨガ会の活動は27年を経て、会として大先輩ですが創業者の方々が高齢になり、若返りをはかって順調に来ていますが日本のヨガ協会はまだその途中です。
今回も2年ぶりに秋季営という合宿に参加しました。千歳から台北へ直行便があり4時間のフライトで中華民国台湾に到着しました。桃園国際空港は辛亥革命から建国100年のお祭りで華僑が世界中から帰国をしているので混雑しています。迎えの頼さんは心配そうに入国待合室で待っていてくれました。4車線のハイウェーを一路、台北市に向かいます。左右では新たな高速道路なのかモノレールなのか工事があちらこちらで行われています。
翌日、日月譚(にちげつたん)という観光、リゾートの名所に大型バスで向かうのですがそのお祭りで高速道路は渋滞です。バスの中からは日本によく似た風景を4時間かけて目的地に向かうのですが風光明媚な湖は少し見ただけで、合宿所に吸い込まれました。
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2泊3日の合宿は日本人8人含めて100人以上の参加者でした。台湾の参加者の特徴は若い人が多いこと、体が柔らかいこと、よく笑うこと、規律正しいことでした。前の理事長は仏教に詳しくその哲学を説きましたが今回は哲学的な講義はなく、私たち日本人3名が所々で沖ヨガの考え方を披露しました。80分の授業ですが通訳を入れていますので実質40分で少ない時間です。
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私は3講座担当させていただきました。そのうちの一つを簡単に紹介したいと思います。
台湾と北海道に関係する話しを私のエピソードとして紹介しました。まず20歳の頃、私は探検部に所属していました。今もそうですが探検部は学術探検が主でした。(私は無人島調査というより踏破だけだったのですが)当時は過疎地に向かって古老の話を聞いて生活や文化を聞き出しレポートにするのです。京都比良山の西麓の朽木村や島根県の某地などで活動しました。そしてあるグループは大きな計画を立て、台湾の高砂族、中でもアミ族の文化人類学的な調査しました。(当時のキャプテンは今博物館の偉い人になっています。)古老の話しも高砂族の人たちも今は文化的な生活をしているかもしれませんが50年100年前の生活を知ることは知恵を出してたくましく生きることが生活だったと思います。彼らは私たちの一番身近な祖先です。同じように北海道にもアイヌ民族がいますし130年くらい前から倭人の進出が多くなりました。彼らは冬の寒さを克服するために想像を絶する生活をしていたと思います。食料がない、熊の出没、バッタの大群などで農作物が全滅など初期の開拓は大変だったと聞いています。これは台湾、北海道だけでなく世界中がそうでした。なにも生命強化法などという言葉を使わなくても生活がそうだったのです。そのパワーが私たちにもあることを知りましょうといった具合です。
現理事長の張さんは筋肉もりもりでいてアサナがきれいです。それは努力の賜物です。毎朝4時から2時間のアサナ練習をしています。今回も同行者5人くらいが行っていましたが私は見学だけさせていただきました。
台湾の夜明けは遅く5時頃で真っ暗です。
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台湾はさすが暑く、部屋の中はどこもクーラが効いています。それで台湾の皆さんは長袖のシャツは必携みたいです。食事はパイナップルやトマトがスープの中に入っていたりしていましたがヨガ関係者ということでベジタリアン食でした。野菜、青物が多く何でも食料にできるようです。
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あっという間に合宿が終わり、一人桃園市内のホテルに入り大きなダブルベッドでご満悦です。シャワーから解放され湯船にも久しぶりに入りました。近くのセブンイレブンに入ったのですが商品は当たり前ですが日本の商品はどこにも見当たりません。おにぎりもシンプルなのはありませんでした。しかし日本語通じたのはうれしかった。すごいと思いました。結構日本語を話しする人がいるのです。翌日また頼さんに迎えにきてもらい彼女の新しいスタジオ、道場を見せてもらいました。彼女は今もヨガ会の役員であり、前まで事務局長として能力の高い人でした。その彼女が独立するというのです。がんばってほしいと思います。空港では彼女にハグされ、これからも縁ができそうな台湾にひとまずさよならです。

珍しい果物がありました。名前のわからないものがあります。
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Taiwan6 これは龍眼という果物と柿ですが柿は渋抜きで皮がめちゃくちゃ薄いです。 Taiwan4

薄荷工場見学

北見へ連休中に行きました。時間があったのであちこちと見学をしましたが、圧巻はここで紹介する薄荷工場とピアソン記念館です。どちらもヨガの「生命即神」でいう昔の人の生きるエネルギーが込められています。そして日本の大きな歴史から忘れられた存在でもたくましく生きてきたあかしがここにありました。
まず、薄荷工場についてですが今の読み名はハッカ工場でしょう。工場記念館の係の人は丁寧にたくさん教えてくれました。そして又この小さな記念館に見学者が多かったことも驚きました。
昭和15年頃から今も北海道の大企業のホクレンが北見にはっか工場を作り、戦後間もなくはっかは世界需要の70%を作付けしていたと言います。そして戦後間もなく天皇、しばらくして皇太子(現天皇)が見学に訪れているほど盛況だったのでしょう。ところが貿易自由化や合成品のメントルがあらわれると急速に衰え昭和末期には工場は閉鎖されました。
係の人は外国産のハッカは結晶ができないが日本産は水晶のようなハッカ脳と言われる針状の結晶ができるのが特色だとのことです。この針を食べてみなさいといわれ口に含むと胃腸薬を飲んだみたいにお腹がすうすうします。ハッカの使い道は薬品食品だけでなく、防虫や化粧品タバコやお菓子などたくさんの用途があります。今は当然、原料はメントールです。
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以前にアロマを勉強していたときに植物から抽出される芳香成分は合成品では作れない素晴らしい成分があると教わりましたが、製造単価だけを考えると企業製品は合成物にいくのでしょう。
このハッカを作る農家の数も莫大な土地でこの地方を潤わしたと言います。
写真で見ると農家毎が中間の生成物を作る化学工場のようなものでありました。昔の人はこのように手間ひまをかけて物を作っていたのです。
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北見の土産物店にあるハッカのお土産はほとんど北見では作っていないしまた合成品であると言います。私は工場で北見産のシソから作った本物のハッカを購入しました。そして針状のハッカ脳は車にティッシュに包んで芳香剤にしています。
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未来を生きる子供たち

沖導師の著作に「生きている教育 沖ヨガ式子供教育」というのがあります。未来の子供たちへの期待とそれを取り巻く大人たちの啓蒙書です。教育というテーマは社会システムの中で文科省などで厳格に規制されていますが、個々の子供は育てられるのでなく、DNAのプログラムの中で、時間というプログラムと時間の環境と内容で心身が成長していきます。次世代の日本国民をつくる重要な役割があるだけでなく、沖導師は世界を見据える子供教育であるべきだと説いていました。
私はちょうど良いときに「天才と、キンピラゴボウの作り方」という本を読む機会があり、著者である母親の自然食と自然の中での教育の結果を驚嘆な育てかたで、命の可能性を知りました。しかし誰もがこの著者のように育てられるわけでなく、日本国民や制度がこの著者の活動に対して寛容になれたときには大きくクローズアップされると思いました。簡単にあらましを説明しますと、玄米菜食をすることから著者の大病が治り、現代医療を否定した、また一般の教育方針からかけ離れた子供教育を母親、著者の孤軍奮闘で天才を育て上げた内容です。著者の哲学は早いうちから成長を促すような立ち歩きではなく、いつまでもはいはいであり、歩けるようになれば勉強をさせずに、戸外で育て遊ばせること、テレビなどで脳に早くから不要な情報を入れさせないことを基本としていました。成績は中学校まで3人ともほとんどオール1であり、15歳で大検入試合格させ、それぞれがイタリアで音楽関係や日本で医学関係他でそれこそ天才を作ったという内容です。
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さて、今日、受講生の前からの勧めで「未来を生きる君たちへ」というデンマーク映画を見ました。普段はエキナカの大きなスクリーンでメジャな内容の映画を見ることが多いのですがマイナーで、客席は30席くらいの小さな映画館です。パンフレットをもらったのである程度ストーリは読めると思います。要するに可能性のある子供だが大人と同じように仕返しという犯罪を犯して友人を傷つけてしまうが謙虚にあやまり、反省をしました。大人同士は勝ち負け、仕返し、闘争、戦争の中で生きているが、子供の屈託のない明るい表情こそが大人たちにも未来に明るさを感じさせる希望なのだと言うストーリです。
沖導師も子供から心の狭い大人がもっと学ぶべきであり、可能性を奪っては行けない、もっとたくさんの体験をさせること、自分で考える力や生きる力をつけられるようにすべきだと説いていました。
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