駅前十街区

札幌駅と大通りを結ぶ地下道を「チカホ」といいます。東日本大震災のあった翌日に開通しました。札幌市の中心街、ススキノ、大通り、札幌駅が地下道で結ばれたことになります。すすきの大通り間がポールタウンと言って地下街に対してこのチカホは「地下歩道空間」と呼ばれ、地下街が補助金なしに対して国予算が少しだけ入っているとのことです。私の友人から講釈されました。
そのチカホは市民のバザーのような催しが道路両脇で連日にぎわっています。通行量も外は吹雪というのに通行人が多いというのは大きな恩恵です。私も9番のエレベーターで教室まで行くのに便利になりました。まず信号待ちをしなくてもいいのです。傘をささなくてもいい。吹雪のときは最高です。
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そのにぎわいのチカホの隅にひっそりとフリーペーパがおいてありました。写真がそうです。ここを毎日利用していてこのチカホ界隈を「駅前十街区(とがいく)」と言うそうですが知りませんでした。駅前は意味が分かるのですが、十街区の意味が分かりません。この冊子の中をじっくりみてなるほど駅前通りの左右のブロックを数えたら10あるので十街区だそうです。我が教室もこの中に入っています。
パラパラとめくっていくと、日頃お世話になっているお店がたくさん出ています。それになによりも驚いたのは、1ヶ月前に経営セミナーに参加したときの講師が一面に出ているのでした。大変バイタリティでイケメンで博学でもっともっとお近づきになりたい、この業界では著名な先生です。
何はともあれ、この地区でヨガ教室を開いて今年で27年目。まだまだお世話になる十街区です。

寝返り

先日、元研究生のGさんから出産後3ヶ月目で初めて寝返りができましたという写真を送ってく来てくれました。そのコメントには学院で行なっているうつぶせ仰向きとそっくりだったと言葉が添えられていました。赤ちゃんの寝返りは私にとって最高のお手本です。しっかりと首を曲げているかと思うとごろりと寝返っています。
そこでYouTubeで「赤ちゃんの寝返り」をいろいろ調べました。たくさんの投稿があり、必ずしも首から寝返るだけでなく、腰から寝返っている動画もあります。
自分でも教室でもいろいろやってみました。しかし首や腰の悪い人、動かない人はやめた方がいいでしょう。動きは体操ではないので、赤ちゃんがやっているように、気持ちよく、そして自慢げに寝返っているように気持ちよく行なうことが大切です。その動きで応用として割座弓パターンも行なってみました
その動画が下記のものです。
negaeri_kubiをダウンロード

しかし、もう一つしっくりこないのです。私はこの方法だと首の負担が大きいのです。首からではなく腰から寝返ってみたくなりますし、無意識でやっているときは腰からのような気もするのです。その画像は以下の通りです。

「腰から寝返り」をダウンロード
結果は手を上げているときはうつぶせ仰向きどちらでも、腰からでも寝返りができますが、弓を作った状態からは腰から仰向きはできないのです。映像にはありませんが足を伸ばしたままでも手を下げると肩が邪魔して仰向きにはなれませんでした。弓のうつぶせから仰向きは腰からでもできます。
結論は首からでも腰からでも楽な方で動くこと、そしてできないと思ったら次の手を考えて動いていくことが大切だと思います。
大事なことは力を抜いて、体のつながりを意識して動いていくと上手くいきます。
わたくしごとです。今はほとんど腰を痛めることは無いのですが、昔はヨガをやっているのによくぎっくり腰の状態になっていました。ご存知のようにかがめない、ひどいときは歩くことさえ不能でした。
その解決方法が「弓・割座」の4〜5回くらい、ゆっくりとした回転でした。乱暴に思える動きが不思議に腰を楽にしてくれました。
このような動きは、他の人にはお勧めできませんが(勧めたことがあって上手くいった。マンツーマンの指導だった。)私流の腰の柔軟法にもなっています。
付け加えると、この動きをするとコブラのポーズなどそりポーズが楽になるのです。なぜ腰が楽になったり、腰が柔らかくなるのかは、首が一因ではないかと思います。私たちの生活は姿勢にしろ、頭を悩ますことにしろ、首が硬くなることばかりです。その首を緩め、腰とつなげることで体は自然に戻り不快は解消されるのでしょう。

イスに座る、イスから立つ

イスへの立つ座るは職場や家庭のイス、ソファ、食卓、電車、バス、ベンチなどたくさんあります。この動作の間違いが積もり重なって首腰に負担になっています。小さな不具合だから感覚はほとんど知覚しませんが重なってくるといつか故障になりうると思います。
動作の基本は動作の最中は背骨が伸びることですから、座る時も立つ時も首も背中も伸びる感じをつかむことが大切です。その動作が漫画にしています。行って見るとわかるのですが、足で床を押したり、腹筋に力が入っているでしょう。ところがただおしりを上げる、お尻を下ろす動作をすると(いつもの動作です)首に力が入ったり、腰が緊張したりするはずです。
このような正しい動作の習慣を身につけて下さい。首や腰の緊張がかなり軽減されるはずです。

歩き方

姿勢について 2012-10-26 の続き
”何か疲れやすい”というのはよく会話に出てきます。
心の問題も体の疲れやすさを招きます。心の問題は自分で気づいて解決できることもあれば、他から解決法を与えられるのも一つです。例えば、先の当学院のセミナーのような「心の成長を支援するセミナー」などを受講することも、またカウンセリングを個人的に受けることも大いに利用したらいいと思います。
要するに心身のアンバランスが”何か疲れやすい”と体に訴えています。
心には問題ない、病気とかそういうものではないとすると、体の使い方の問題になります。
「疲れない体」になるためには栄養剤やマッサージではなくて、体に負担をかけないことが大切です。間違った姿勢でいることは筋肉への負担が大きいのです。世の中には猫背を自認している人が多いのですが、前に倒れないように筋刺激を受けている背中などにはいつの間にか筋トレーニングの結果のように筋肉がついて丸くなっています。そしていつも負荷をかけているために柔らかくなることなく緊張し続け、不快を感じてしまいます。
「猫背になるのはやめる」(タバコをやめると同じたぐい)とウソみたいに楽になります。静止の姿勢「座る」、「立つ」は前項(姿勢について 2012-10-26 )にも”骨で立つ”とありますので省略します。
次に歩き方です。歩き方を間違えればやっぱり疲れます。
私はモデルさんの歩き方は知らないので、できません。
しかし疲れない歩き方はできます。足にハネがあがらない歩き方、靴が長持ちする歩き方、足が太くならない歩き方を紹介します。
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漫画を見てください。右脚の運びを強調しています。右足はずっと後ろから股関節から振り子のように振り出していますが、その途中の瞬間がその漫画です。足首の力が抜けているでしょう。実際地面に直角かどうかはわかりませんが、力が抜けていればだらんと直角近くになるのではと思い、描いてもらいました。その脚は地面に着いていません。空中の状態です。そしてこの右足は振子のようにヒュッと振り出しています。そして後ろから振り出すときもけっして地面をけっていません。地面をけるからハネが上がります。後ろからこの漫画の状態まで足の甲は前を向いたままです。
ここのところをどのように表現するかといいますと右足の「甲を前に出すようにして歩く」、ということになります。
太古の昔から歩くことは基本です。間違った歩き方をしたら足を痛めるのです。歩くこと、この基本的なことをこれでいいのかと自問しながら歩いてください。
この歩いている漫画の女の子は下を向いていますが、これは良くありません。まっすぐ前を向きましょう。
{余談}山に登っていたときに重い荷物を担ぐときは少し重い靴を履くことといわれました。これもこの説明でわかるような気がします。荷物の加重のせいで重い靴ではなく、軽い靴だと足首の緊張が残って脱力ができないためではないかと思います。重い靴だとその重さで足首が脱力できるのです。足の疲れが脱力で取れて長時間歩けるのです。
参考漫画 拙著「体が硬い人のためのヨガBasic Lesson」

肩を楽にする

牛面のポーズ(ゴームカアサナ)の上半身を紹介します。

肩の構造は腕、鎖骨、肩甲骨から成っていて腕は鎖骨で胸骨だけに付いています。だから人間の腕は動物と比べて可動範囲が大きく、手を背中で上からと下からとで合わすこともできるのです。ただ力づくで腕を背中にまわしても痛い=緊張するので動くことはできません。肩の力を抜くことが大切で、補助をしている動画がありますので参考にして下さい。ポイントは腕をぶら下げているところと補助の人が力を入れないために手の甲で正座している人の腕を後ろへ動かしているところです。
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次に一人で行う方法です。このポイントは他のところでもよく使う方法ですが、小指を強く意識することで肩の力が抜けます。そして体を反らすことが体全体が緩むことになりますので、何回も腕が楽に動くようになるまで楽に気持ちよく反らせます。手の指を使わないのもポイントです。指に力を入れると肩が硬くなります。腱鞘炎もこの辺に問題があるようです。上から下に下ろす方の手も体を揺すりながら下ろしていきます。腕は胸と背中の大きな筋肉で動いているのでこの部分をゆるめる動作をしているのです。
これも動画を見て下さい。
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肩の硬い人は痛くないようにアゴや胸や胴体を動かしながら腕をひっぱっると柔軟になります。痛くしないで動かすこと、軽くて楽に繰り返し動かすことで筋肉が緩んでいきます。
注釈:手の指を使わない意味は背中へ、ベルトなどを使って補助する場合がありますが、これは肩を硬くするだけで私は勧めていません。

穏やかな感情を保つスキル

心の成長を支援するセミナー第2弾  <感情を整える>
穏やかな感情を保つスキルを身につける方法
       二宮嘉朗講師のセミナーを受講して

1. 感情の起源を考える。
 無秩序にでてくる感情とは何か、それはどこからやってくるのか

 図は感情はどのような形で発生するのかを示しました。このはじめの出来事から良くも悪くもなる最終結果の感情や行動に導く講義を私の理解範囲で述べたいと思います。
 私たちは、ある出来事があると、それを見たり聞いたり匂ったり、味わったり、皮膚で感じたりなどの五感で感じます。(仏教でも色声香味触『しきしょうこうみそく』のできごとを眼耳鼻舌身『げんにびぜっしん』の五感を使って感じるという内容が般若心経の中にあります。)
 その感じたものは大脳の中で「関心があるかないか」、それは「快か不快」などを解釈し自分の中であるべき姿、状態を評価します。下等な動物や虫でも危険か危険でないかの解釈をしますが、これはほとんど本能で、次の行動(逃げるか、闘うか、取得するか)に移りますが、人の場合はさまざまな経験を通して推論したり解釈したり、そしてあるべき姿を評価したりします。
 そしてそれを「関心あるかないか」「快か不快」の感情となり、関心が無ければ感情は消滅し行動もおきませんが。関心があればそれに対して「快か不快」に対応した行動(表情、言葉、動き)をおこします。
 以上が感情はどのような形で発生するかの段階です。
2. ネガティブな感情
 不快な感情(悲しみ、怒り、いらだち、自責、失望、うらやましさ、後悔など)は誰にでも出てくる現象であり、不健康なことではありません。逆に当然あるべき感情を抑えることにより、不健康になることもあります。
 出来事があり知覚し頭で推論や解釈するとき、様々なな推論が考えられ、それに対して感情が出てきます。例えば「何かの失敗」のとき自分の感情は悲しみになりますがこの感情にはさまざまなレベルがあり、ちょっとした悲しみもあれば、ネガティブなうつ状態的な感情から耐えられない不快感情まであります。その感情のレベルが問題であり、そのレベルが次の新たな感情になることで不健康=病的な感情になる可能性がでてきます。
 図の②についての評価についてですが、不健康な感情には自分が持っている信念や評価基準から離れた出来事が起きたときに強くでるようです。例えば電車の中などの公共の場で男女各年齢層の騒がしい行動を自分がどのような感情を持っているかという設問がありました。参加者の反応は子供が騒いでいるときはそんなに不快を感じないのですが。中高年の男性が騒いでいると男性ほど不快を感じ、女性が騒いでいるとその場にいる女性ほど不快を感じることになりました。それは同性同年代ほど、評価基準が厳しいのでしょう。こうあるべきだと思う気持ちが不快の度合いを強くしているようです。
 次にそれでは不健康な感情にならないためには推論・解釈するとき、どうするかというテーマに入ります。
3.評価を変える
 先程の例でわかるように、自分の信念、自分だけで決めてしまっているかもしれない、常識的善悪、適不適、こうあるべきという発想を変えることです。簡単に変えることもできれば、できないこともありますがこのように評価を変えることで今までの無意識に出てきた不快な感情や行動は緩和されると思います。
 図の②推論や解釈の部分をもう一度取り上げます。公共の中で騒いで最低と思うことは理性的に考えたらどうでしょうか。自分だけが「非合理的思い込み」かもしれません。絶対的要求(なければならない)もあれば(最悪)と思うことも、(ダメだ)(耐えられない)などは普通に現れる「非現実的評価」の現象です。本当に最悪でもなければ、命に関わることでもないのにそのように表現してしまっています。この「非合理的思い込み」は自分の狭い考えにすぎないのです。
4.自己啓発
 この「非合理的思い込み」を自分で、又は他人から指摘され、考えをめぐらす行為を次の3点で行います。自分の不快な感情にいたる推論解釈は(現実的か=経験的に現実と一致しているか)(論理的か=独断的、絶対的でないか)(実利的か=目標や目的を達成することを妨害していないか)などと考える続けるのです。
 そこから導かれる信念評価は初めに無意識にくだしたものとは大きく異なり、新しい信念に変わっていくことになるでしょう。すなわち幼いおとなから理性を持ったおとなに変貌するのです。この作業を通して気づきを伴った自己啓発ができるのです。
 この自己啓発こそ、このセミナーの命題である「感情を整える」「穏やかな感情を保つスキルを身につける方法」になっていきます。昨今の複雑な社会、情報社会で自分自身のまわりで出来事が多すぎ、それらにひとつひとつ感応していかねばならない日常です。 当然不快な出来事も多々あり扱いを間違うと人生設計に取り返しがつかないことにもなりかねません。無意識に「非合理的思い込み」にとらわれて、状況を間違わないためにも、又自分自身の不快感情が大きく長く続かないためにも、この考えをときにふれて活用してもらいたいし、又私自身も「感情を整える」意味で大きなツールを得たという気持ちです。
 心の成長を支援するセミナーの第1回の「あなたを変える幸せマネージメント」はヨガの中では感謝する心であり、第2回目の「感情を整える」は懺悔する心と私は理解しました。
 世間一般のヨガは心の部分のアプローチが弱く、心の教えを信仰心へもっていったり個人の能力に持っていく傾向がありますが、私にはこのセミナーを通じてヨガ教室として何かヨガ講座の一部としてすすめられないか考えています。
 貴重なセミナーを開催していただいた二宮講師に深く感謝します。そして次回のセミナーを楽しみにしています。

ヨガで向上したい

 古い記事を見つけました。いつ頃か不明です。その記事の感想です。
 ヨガは(ハタヨガは)体を通して心と魂を探る営み、行法です。多くの種類のヨガがあってもそのルーツは同じなのに、ヨガがラジオ体操になっているのに違和感を感じます。
 私は毎夏、近所の公園で行われるラジオ体操に参加します。日本全国で同時に行われているラジオ体操は最近になって脚光を浴びています。しかし私にとってラジオ体操はあまりにも速く、機械的で、体の部分の一つ一つを感じることができないし、気持ちよさも、つながりも感じない動きです。それでも私は他から見えにくい片隅で自己流のラジオ体操をしています。そんなことまでしても参加するのはご近所さんとの一体感が好きだからです。
 健康には体を動かすことは大切でヨガも散歩もスポーツクラブも大流行りです。しかしその単なるからだを動かすレベルのヨガや散歩、ラジオ体操では体や心の進化が見つけにくいと思っています。老化を遅らせたり、もっとチャレンジしていくためにはプラスα、目的、向上、変革が必要と思います。「思い」や「イメージ」を体や動きに結びつけたりすることは脳に対する進化向上です。こんな動きをしたい、と目標を持つのはヨガでいうポーズです。私もまだできない動きやポーズもたくさんあります。
 学院のカリキュラムに入っているので否応なくできないポーズをチャレンジしていますがまだ完成していません。でも小さな可能性を探ることは面白いのです。つながりや刺激や部分の強化などを考え、きっといつかはできるだろうと思っています。動くだけでは心も体も動物的に現状維持です。体のしくみを知り、イメージを言葉に代える作業を経て、先人のテクニック(野口体操など)を駆使して目的へとチャレンジしていくことがヨガの世界でも大切だと思います。そこには健康を超えた何かがあるのです。生きる楽しみ、向上する楽しみこそがヨガの目的です。
 「生命即神」を教えた師の意味を深く理解するために、からだ、いのち、自分の関係性を理解していきたいと思います。記事の中で体育とは「からだリテラシー教育の発見」の発想、先端科学(=情報・生命・脳科学)とからだの共通のことばを見つけ出すこと、と結んでいます。(意味不明ですが・・考えてみよう。)
新聞広告から

リンク先:身体を考える_新聞記事

恩師の悲報

 年末近くになり喪中はがきが来るようになりました。その中に大学時代の恩師の悲報もありました。私には数多い師の中で彼は特別の存在でした。
 直接学んだ期間は数年間でしたが、まだ甘い考えが漂っている青年期にとって師の生活態度は当時の自分にとって驚くべきものでした。今でこそそのような活動をされている人は多々いるのですが、私にとってははじめて近くに見る方でした。
 決して役職に満足する存在ではありませんでしたが、朝早くから夜遅くまで学生を相手に手取り足とり、本当に学生を連れてあっちの研究室こっちの研究室に連れていき、機器の扱い方をアドバイスをし、その合間を見て自分の研究、そして学校の会議や事務作業です。師が椅子に座っている姿、食事をしている姿を見たこともありません。個室研究室にはナイロンのサマーベッドが折りたたんで、隅に立てかけられていました。週のほとんどが泊りこみと聞いたこともあります。このような生活は今では研究者にとっては普通の生活かもしれませんが、その後の私の人生に大きなモデルになったことは間違いありませんでした。
 喪中のはがきをもらってすぐに電話をご自宅に入れさせていただきました。奥様が出られて、ご挨拶だけと思っていたのですが、師の思い出が尽きませんでした。師にとってたぶん私は手がかかったと思います。テーマ報告書はなかなか出てこない、時々行方不明になる(山登りに行っていた)一番忙しいときにアルバイトをしてしまう(このときは師がやめろといって迎えに来てくれた)、就職はなかなか決まらない(師の紹介で決まった)。そのような学生だったことを話をしました。
 その後、師は他の要件も兼ねて札幌にも来てくれたりしました。大学に在職中は上京した折は私は師の好きなお茶をもって訪問もしました。大学退職後は大阪の会社で相変わらずの研究を80歳まで続けられたことを年賀状で聞いていました。その文面は「相変わらずの研究です」という文でした。
  先生のご冥福をお祈りします。
 この場での一文は不適切かもしれませんが私を育てていただいた方の生き方を紹介しました。

生命力強化法

某日、「生命力強化法」をテーマとするセミナーがありました。沖ヨガの特色はこの生命力強化法(略して強化法)も大きな一つです。そのほかには食養、修正法もそうです。
講義レジメをもとに一部紹介します。
強化法は単なる体操でなく、人の生きる、たくましく生きる根源を開発する力があります。そしてその力の目的は社会に対する「ともに生きる」ことを自覚するためのものです。
以下にレジメから抜粋します。
☆自然性の回復法(現世人類になって5万年、文化時代として5,500年を経ました。(=3,500(メソポタミア)+2,000現代まで)そして農耕などの大多数の一次産業の時代が終わったのが100年くらい前です。今の生活はテレビ、書籍、外食、車バス電車、暖房、エアコン、学歴優位、経済優位となって、人の生命力の低下が目立つようになりました。同時に共同体の意識も低下しました。この文明下の中で生命力強化法は心身の強化を目的とし、基本的な身体能力の発達、積極心の育成、そして奉仕的活動ができる思考と体力を得ることができるようになります。沖ヨガの行持集の強化法では「私は自分の能力を発揮するためにも他に奉仕協力できる愛の行者になるためにも強い心と体が必要であることを自覚いたしました。」とあります。強化法は呼吸力を深くし、丹田に力がこもり、積極的に仏性力が発揮されるための「行」なのです。
具体的に強化法を行うと身体的に強化されるのは「体幹力」です。要するに体幹の筋力アップによってもたらされるメリットは以下の通りです。①基礎代謝が上がり太りづらい体質になる ②腹圧が高まるから1歩目が速くなる ③姿勢を矯正するからケガの予防につながる ④スポーツや運動能力の向上
これらのことは今までも良く言われてきていることです。基礎代謝を上げるために筋肉強化は不可欠であること、筋肉の減少で冷えやすくなったりするのはお年寄りや女性によく見られることです。
体幹力の筋を挙げてみましょう。インナーマッスルと言われるのは①腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)②腹横筋③脊柱起立筋などで骨に近い筋肉です。体のコア部分にあたり、姿勢の調整や身体能力の基本的な部分です。

次にアウターマッスルと言う外側の筋肉は体や手足を動かす時の筋肉です。①広背筋②腹斜筋③腹直筋④大臀筋・中臀筋がそれにあたります。ウェイトトレーニングのように本来ならここの筋肉を限定して強化するのですが、私たちは強化法としてそれらの筋肉を総合的に強化することを目指します。

筋肉の働きは脳と直結しているために、強化法は行動や動きの目標を作り楽しく、使命感を持って、そして他人を思いやって、自他の能力を高め、安全を考慮する能力を身につけるメリットがあります。そうすることで筋肉は理想どおり「強く縮み」、「柔らかく」、「すばやく緩んでいく」状態になります。その脳との直結は、筋肉の中に運動神経と感覚神経でありそれらが共同作業を行っています。よって単なる部分強化やマシンによる無機的な強化でなく、総合的な強化になり、脳の開発法でもありメンタルなトレーニングにもなりますのでこの生命力強化法は最適の心身強化法だと思います。
次回は強化の種類を紹介したいと思います。
参考出典:・沖ヨガ行持集・体幹力を上げるコアトレーニング(木場克己著)・クリニカルマッサージ(医道の日本社)

姿勢を正しくする

 新聞には姿勢をよくする記事が多く掲載されます。今回もこの記事を中心に他の面から説明をくわえたいと思います。
姿勢とは立つ、座る、寝るが上げられます。この記事の通り姿勢正しくとは「骨を意識」ことです。筋肉は動・か・すために存在し、疲れやすく、骨は支えるためと動・く・ために存在して疲れることを知りません。このように違いをわけることが大事です。
 立つときは今回の資料通り、脛に意識をおくのがいいようです。座るときは座骨です。寝ているときは、いかがでしょうか。昔、西式健康法というのがありました。いや今でも十分通用する内容です。その西式では堅床で寝るというのがあります。私は硬いところで寝ろとは言いませんがふかふかのふとん、ベッドで寝ることは腰が痛くなったり、肩が痛い、寝苦しいなど弊害が多いのは周知のことです。割合、硬いところで寝ると骨に意識するので背中や腰の緊張が取れるのは間違いありません。寝ているときもやはり骨で支えるといいのです。
 記事にあるように膝立ちでは、腿の骨、立っているときはすね骨を意識するとわかりやすいです。先日も片足立ちのポーズを脛に意識して行ったらふらつく人はかなり少ない状況でした。足の親指や肚の力を意識するのは、それは結果であって、脛を意識すると結果的に尻や肛門、肚に力が入っているのに気がつきます。決して逆ではありません。
 次に歩き方が書いてあります。歩き方は腰で歩くのでなく、みぞおちから歩く気持ちとあります。それは足を動かしている大腰筋がみぞおちの裏側の脊椎(胸椎12番から腰椎1-5くらい)に付いているためでみぞおちを意識すると足がさっと前に出るのです。

 これと同じことですが腕もそうです。腕の骨は鎖骨までが腕ですから姿勢が悪ければ鎖骨の動きが悪くなり腕も十分な動きができません。そしてこの上腕(肩から下の骨)は胸骨から出ている筋肉、大胸筋が主とした動きですから胸を意識すると動かしやすいのです。
 次に呼吸のことも書いてあります。肺の解剖的な用語では上の部分を「上葉」といっていますが、私たちは上肺とわかりやすい言葉で説明しています。肺は肋骨の下部から鎖骨の上部分まで占めている大きな臓器です。呼吸法のときに息を吸うとき「下肺に空気を入れて、中肺に、そして上肺まで息を入れましょう、そして上肺の空気を少し出す気持ちで息を止めましょう」ということがあります。(完全呼吸法の一部)上肺に息を入れ続けると首に力が入るので、肩を落として首の力を抜くために「上肺の息を出す」という説明をしています。実際出ているかどうかはわかりませんが。。呼吸法のときに首に力が入ることをすると血圧が上がったりするのでそれを防止する方法が「息を少し出す」ということです。
この資料では知ることで動きが変わると説明しています。是非、そのことを理解して快適な毎日を過ごしてください。
リンク先:姿勢で気持ちも前向きに_新聞記事