今年も沖ヨガ協会主催の合宿が開催され、3.11の被災地、宮城県岩沼市で行われました。企画当初は震災2年目でまだまだ合宿ができる状況ではないのではと不安もありましたが「現地へ行こう」の合い言葉で役員が頻繁に足を運んで状況を把握し、現地の方々の協力も得て開催ができました。会場は岩沼駅に近い小山の中の抜群の景色の良い「モンタナリゾート」です。
参加者は震災直後の幕張、1年目の琵琶湖湖畔よりも多いのは驚きでした。そして何よりも若い世代の参加者が増えたことはうれしい限りです。
合宿の中身は協会からの報告がありますので、ここでは私が唯一、担当した岩沼市周辺のヨガ愛好者に集まっていただきボランティア活動の研修内容を報告します。合宿期間は2泊3日。最後の日は朝から参加者は仮設住宅でマッサージや治療、簡単なヨガ、指ヨガなどのボランティアグループと被災地を慰問するグループにわかれてホテルから出発していきました。たくさんの合宿参加者がいきなりポツンと私一人が残されたのは心細いものです。
図のようなパンフがありそのテーマで進めようと15分くらいたった頃、なんとなくもぞもぞする人が多く、雰囲気が変なので、「今腰が痛い人?」と聞いたら7割がた手をあげます。ヨガ合宿なのでそれにふさわしい話しを半分くらいする予定が急遽、腰痛治療教室に変更することにしました。
一番重傷の若い男性(彼だけで後は中高年の参加者でした。)をモデルになってもらって、腸骨の内側のマッサージ、痛いことはいっさい行わないこと、軽くて楽な動きがいい動きを大原則にして、二人組になって片足ずつの割り座、同時にうなじの伸展、うつぶせで片足を持たれて逃げる動作で腰の伸展、そしてコブラのポーズ、橋のポーズ。最後にうなじの周りのマッサージで終えました。ふーう。ところでその青年に大丈夫ですかと聞いたらかなり良いというので、もとの場所に走って戻ってくださいと言うと猛ダッシュで戻りました。70人くらいの参加者から彼に拍手です。
今回のような精神的な状況が腰を痛くするのは当地の特別な環境だから仕方がないとしても、痛さを自分で解消するのが一番いいことです。腰の痛みは精神的な状況が首に現れ、首が特に原因になりますから、座っている姿勢、立つ姿勢などで首を緊張させないことが大切です。笑うような状況でないかもしれませんが、笑うことが心身を変えてくれるのはまちがいありません。
私たちが学んでいる沖ヨガは生活ヨガです。環境、状況は変えられないかもしれませんが、自分の感情・行動は変えられます。どうぞ希望をご自分で探し、力強く前に進んでいきましょうと結びました。
記念写真を撮りましたが現地から送ってきましたらこのブログに掲載したいと思います。
こちらの授業が終わる頃には仮設住宅ボランティア組が戻ってきて、やりがいがあった、たくさん来てくれた、とそれぞれ各自で勝手に報告会でした。
今回の合宿は私たちの内輪だけの学びでなく、地域の方々との協力や交わりで有意義な学びをさせていただきました。
最後に帰りのバス中で事務局から北海道までもって帰ってほしいと頼まれた「生きている宗教」(この本は沖先生の一番最後の10年の構想のをかけた書籍です。)10冊が重いのでこの場で買ってほしいとアナウンスするとなんと完売してしてしまいました。心優しい方達のおかげで荷物はグンと軽くなり家路につきました。