各種呼吸法

呼吸法は古来から心身一如を得るための方法として、伝えられてきました。十分な医療が発達していない明治期後半には民間療法として普及した時代もありました。インドヨガのプラーナーヤーマは修行法として数々の呼吸を紹介しています。
現在はビジネスパーソンを中心としたマインドフルネス(瞑想)の一環として、又ヨガのプラーナーヤーマとして呼吸法が見直されてきました。そしてその呼吸法は一般の方にも不眠解消や心身を向上させるために紹介されています。
ここでは、呼吸法をいくつか挙げて日々の練習の一つにしてもらえばと思います。

呼吸法の注意点
・空腹時に行う:横隔膜を強く使うので、できるだけ空腹、または食後3時間くらいが良いでしょう。
・背筋(せすじ)を伸ばす:呼吸筋を十分に使うために、背中や腰の筋肉をリラックスしておくためです。
・鼻から吐いて鼻から吸う:基本的に鼻を使います。説によっては口から吐くとありますが初学者の時だけにしましょう。
・息は吐き切ってから吸う:「吐き切らないで吸う」ことを続けると過換気(過呼吸)の状況になります。気分が悪くなり目まいさえ出てきます。
・舌は上アゴに軽くつける:口呼吸を防ぐ方法です。座禅ではこの方法で行います。
・秒針付きの時計を用意する:呼吸の時間や割合を知るために目の前にあるといいでしょう。ただし、本来呼吸法は目を閉じて行うとあります。
・息を止める時の注意:息を吸って息を止める時(クムバクと言います)、首や顔に力が入らないようにあごを鎖骨の間に当てます。
・無理しないこと:個々人の体調や体力は様々です。時間や割合は各人に合うように適切に行ってください。病気による禁忌の呼吸法もあります。心配の方は専門の方に相談してください。
・一般用語として呼息は吐く息であり、吸息は吸う息です。普段安静の呼吸数は12〜18回と言われ、静かで呼吸をしている意識がないのが普通です。しかし慢性疾患のある人は呼吸が速くて強い傾向があるそうです。

1丹田呼吸法
丹田とは身体の動きの中心と言われ、丹田を鍛える、または丹田を練ることで心身の状態が統一されるという武道から来ている言葉で、すなわち心身の健康であったり、動きが良くなったりする中心点を表しています。又これに対応する仏性は心が開発される、心がとらわれをなくして、純粋なあるべき姿になる脳の状態を言います。丹田というのは本来、中国語あり、インド古来の言葉サンスクリット語ではウディアナ、これが中国に伝わり、日本語では肚という文字になって日本に伝わったと言います。肚はそういうことで心を表す意味でもありました。
<丹田呼吸法のやり方>
背筋を伸ばして座ります。そして丹田の位置を確認します。丹田はヘソ下の架空の位置とします。ここに軽く意識と力を入れる練習を行います。両手を押し合って丹田を確認するなどして確認します。そして鼻から10秒吐きます。吐いている間も丹田に軽く力を入れ続けます。そして次に鼻から5秒で息を吸います。この吸っている間、腹も腰も胸も膨らんでいる状態を意識します。これを10回行います。これを1サイクルとします。1サイクル毎に終わってから丹田、肛門を強く力を入れる動作を3回行います。3サイクル行います。10分間くらいかかるでしょう。この丹田呼吸法を基本エクササイズとします。
別法として丹田に力を入れるところは同じですが、吐く息を3つに分けて、吐き切ります。そして息を吸ってまた吐いていきます。途中で丹田に力を入れるのは上述と同じです。5分くらいかかるでしょう。

2.完全呼吸法
欧米でもパーフェクトブリージングと呼ばれて、吸う・止める・吐くと呼吸の機能をすべて使う呼吸法といわれています。しっかりと内臓を動かすので内臓強化になります。又息を止めるので炭酸ガスに対する耐性強化になり、疲れをなくし、持久力が高まります。
背筋を伸ばして座ります。そして鼻から吐き切り、鼻から吸います。吸う時は下肺(解剖名では下葉)中肺、上肺、鎖骨肺(肺尖と言う)と空気を入れていきます。そして次に鎖骨肺から空気を抜くつもりで、肩を落とし息を止めます。このクムバクをしている間、喉を締めて、肛門を締め、丹田を締めます。そして上肺から静かに息を鼻から吐いていきます。その割合は以下の通りです。
<完全呼吸のやり方>
鼻から息を吐きます。そして5秒で息を吸います。その時の意識は上記の説明通りです。次に10秒間息を止めます。クムバクと言います。そして10秒で息を吐き切ります。そして又吸います。5分から10分間行います。このクムバクは練習に応じて増やして20秒でも可能です。長くするときはその長いクムバクを使った完全呼吸法を5分間持続できるようになることが大切です。無理をしないことが大切です。

3.片鼻呼吸法(ナディショダナー)
ナディショダナはサンスクリット語でナディは血管、リンパ、消化管・・などの管を意味し、ショダナーは浄化を意味します。よってこの呼吸を行うと体中の管をきれいにすることになります。最近の研究ではこの呼吸法で鼻腔の血管を刺激することから、血管拡張作用があると言われています。これは一酸化窒素が心血管系システムの研究からノーベル賞を得ました。これでこの呼吸ことをノーベル呼吸という人もいます。一酸化窒素NOは高血圧、脳卒中、心臓発作、動脈瘤、動脈硬化などの予防効果、免疫力を高める効果があるとされています。又右左の鼻腔を交互に空気を通すため、右側が交感神経、左側が副交感神経で、自律神経のバランスも整うと言われています。
<片鼻呼吸法のやり方>
背筋を伸ばして座ります。右手の親指と薬指を使い、小鼻の少し上をおさえます。そして左から10秒で吐いて、同じ左鼻から5秒で吸います。次に左鼻はおさえて右鼻から10秒で吐きます。そして右から5秒で吸う、繰り返します。胸腹式呼吸で行います。胸腹式呼吸は腹と腹を同時に膨らます方法です。5分から10分間行います。息を吸った時に横隔膜が下がり(筋の緊張)、胸郭が広がります。膨らむ箇所は腹だけでなく腰や胸や背中が膨らむ感覚を身につけましょう。吐くときは腹圧をかけて横隔膜をあげて(筋の弛緩)いきます。

4.鼻すぼめ呼吸法(アヌローマ)
 この呼吸法は鼻腔を狭めて吐く息に抵抗を加えます。これはストローを使う方法や口を狭めてする方法と同じです。吐く息に抵抗があれば呼吸筋に圧力がかかり、気管などが拡張され、楽に吸うことができます。又練習の時は決まった時間で吐く吸うを行うためかなり腹や胸に圧がかかり強化されます。そのため、この呼吸法を行うと長く息を吐けるし、吸うこともできます。やめてからも長い呼吸が続きます。呼吸障害を持っている人は呼吸が浅く、息切れや呼吸困難を強いられていますが、この呼吸を行うことで吐く息も吸う息も長くなって呼吸困難を軽減します。注意事項として他の呼吸法にも言えるのですが、呼吸困難の時には肩をあげたりする呼吸をしがちですが、これは首にある二次呼吸筋を使うことになります。この呼吸はやめましょう。首に大きな負担がかかります。
 <鼻すぼめ呼吸法のやり方>
息を吐きます。両鼻から5秒で息を吸います。次に右手を両鼻の小鼻に当て、2秒間のクムバクをしてから手で抵抗をかけながら10秒で息を吐きます。腹腔や胸に力が入ることは丹田強化になって良いことです。そして手を下ろして両鼻から5秒で息を吸います。5分から10分間行います。この鼻すぼめ呼吸は鼻腔にも圧力がかかり、心地よい耳管の刺激にもなります。

5.カパラバーティ(浄化の呼吸)
早い呼吸を行うと、頭頂に光を得るという意味でこの名前がついています。真意は別してお腹を急速に動かして短く息を吐く呼吸法です。過呼吸(呼吸性アルカローシス)とよく似た呼吸ですが、吐く息が強くて、吸う息は自然であるところから過呼吸のような障害はありません。この呼吸は強く血液に酸素が送り込まれるため、数分間行うだけで元気になる呼吸法と言われています。目覚めの呼吸法としていいでしょう。
<カパラバーティのやり方>
他の呼吸も同じですが、特に空腹の状態で行います。すぐに早い呼吸を行わないで、呼吸を観察します。そして腹をへこまして息を吐き、その反動で息が吸えるのを確認します。これを2、3回行います。徐々に速さをあげていきます。吸う息は自然に任して、吐く息だけを強く出します。1秒間に一回の割で60回行います。60回終えた時、吸う息でクムバクを10秒行い、息を吐いて楽にします。これを1サイクルとして3回行います。次に左鼻だけで3サイクル、右鼻だけで3サイクル行います。終わった後はゆっくりとした呼吸を数回行ってください。もう少し早く60回を30秒を楽にできるときは、この方法で進めても構いません。右鼻左鼻はそれぞれ交感神経刺激、副交換神経刺激なるので自律神経のバランスに役立ちます。
別のやり方として両鼻で上記と同じように60回行い、1サイクル。次に片鼻呼吸のように手で鼻を押さえ、左鼻から60回行い、同様に1サイクル、次に右鼻から1サイクルで終えます。

他にも紹介したい呼吸法があります。
・笑いの呼吸 大きな声で笑います。体を動かしながら行うと効果抜群です。
・ライオンの呼吸法 戦う意欲が出てくる呼吸法です。
・バストリカ(ふいごの呼吸法)長く息止めるための呼吸法です。肺を強くする呼吸法です。
・スカアプルバク ナディショダナの中で吸って10-20止める呼吸法です。鼻腔のリズムを整える働きがあり、ナディショダナよりも強い効果が得られます。
・ウディアナバンダ 吐いて息を止めます。このとき肋骨を上げて内臓をリラックスさせます。吸うときは必ず肋骨を下げてから息を吸います。息苦しさを少なくする呼吸法です。炭酸ガス耐性の強化です。
・数息法 マインドフルネス、座禅で行う呼吸法です。1から10まで呼吸をゆっくり数えます。そして10までいったら、また1から数える呼吸法です。
・478呼吸法 入眠しやすくなる呼吸法で4秒で吸い、7秒止めて、8秒で吐きます。止めた後の吐く息でリラックス効果が得られるのでしょう

TNC_発達ステップ

沖ヨガ北海道連合会の緊急事態明けのセミナーに参加して上記のテーマで話しをしました。懐かしい面々が集まりお互いの安否&活動など交流しました。この会は設立から事務局長、副会長、総務、代表世話人など肩書きはさまざまですが、それも30歳の時の設立から40年間で役を降り、今は気ままに参加させてもらっています。残念ながら写真を撮らなかったので、レジメだけを紹介します。
終了後の反応は上々で、やはり心身の不調、普通の行動が取れない教室受講生の人がいるけれども、この発達ステップのエクササイズを是非取り入れたいという相談もありました。このエクササイズは他のエクササイズが出力させることが中心で不調な人はついてこれないのですが、発達ステップは入力を意識することが大切であり、それを元に心身の不調を解消するものです。
加齢や運動不足は単なる筋肉骨格だけでなく、脳の機能までも低下します。脳の向上について、可能性のあるエクササイズをこれからも伝えていきたいと思います。

TNCプログラム_ベーシックコース修了


TNC(TOTAL NEURO CONDITIONING)という江口典秀氏主宰の「神経科学」を学びました。そのTNCは「脳・神経科学」への刺激とその効果を通して機能回復や健康増進に導くトレーニングのことを言います。このトレーニングはスポーツ選手の能力開発、又カイロプラクティクの心身不調の改善、そして発達障がい改善へのアプローチになっています。

2021年5月から8月までコロナ禍の最中に、オンラインを中心にTNCプログラム ベーシックコースを受講し、先日実技・補講を経て修了試験を合格しました。覚えることがたくさんあり、また実技テストも使えるようになるまで何回も練習しました。

TNCプログラムは立ち座り歩くとところからプロ運動選手のパフォマンスの達成という、運動機能から一般の健康維持の向上に役立てる「神経コンディショニング」を整えるシステムです。

日常の生活や運動に必要な体の動きをコントロールしているのは脳神経系です。感覚情報として感覚が入力されて大脳や小脳、脳幹等で情報処理して、思い通りの動きが発揮されます。正しく感覚入力され、脳で処理され運動機能が高まります。私たちはこの脳・神経のコンディショニングを行っているからこそ思い通りの動きを実現することができます。

感覚入力とはご存知のように「見る、聞く、匂う、味わう、皮膚などに感じる」働きを言いますが、他にも「前庭感覚」も基本的な感覚のひとつです。前庭感覚の働きは姿勢制御のための感覚です。それは立ったり、歩いたりそして運動する能力などがこの前庭感覚です。この前庭感覚は三半規管、耳石器の二つが入力として受け取り、小脳や大脳の機能を合わせて、運動機能、パフォーマンス、健康維持の向上に役立っています。

TNCプログラム ベーシックコースの1章は出生から1年をかけて立つまでの発育過程の原始反射および神経システムを学びます。原始反射の残存や発育過程の不全で脳機能の低下が原因で心身の行動が不完全な時に1歳くらいに卒業をしていなければならない動きを再現して心身の改善に役立てます。これは生命の進化過程をたどる動きです。詳しくは前項の<強化法・修正法を脳神経学的に説明>参照。

脳機能の低下に陥ることは脳卒中だけでなく長期のストレスなどの脳疲労や加齢、運動不足などにも起こります。一般の成人では高度の大脳の活動により出生後の原始反射は抑えられていますが、脳機能の低下が出現すれば、日常生活や運動機能低下が現れます。これを防ぐTNCエクササイズはとても大切で、いつまでも脳の機能を高め続けます。

2章は立つ歩くための制御です。立つ歩くためには目の感覚も大切です。当然前庭感覚、また足裏などの感覚、体性感覚と言いますがこの3つの入力系が大切です。この機能を高めるエクササイズがあります。前庭器官の仕組みも学びました。
私は現在73歳で歩くのも、駅の階段を降りるのも少し遅くなったと感じていましたが、この2章のエクササイズを行うことで少し早くなった気がします。

3章は眼球運動の制御です。私たちの生活は視覚に頼ることが他の感覚よりもはるかに多いことに気がつきます。この視覚、眼球のコントロールのエクササイズです。この眼球エクササイズも立つ歩くの役割りを担っています。眼の機能はこの歩行だけでなく瞬間的に認識する機能は生活の中でも広範囲に使われています。車の運転もそうですし、本を読む機能、究極の使い方はプロ運動選手に当てはまります。
車に乗って気がつかずにヒヤッとすることや、読書がスムーズに進まないというのもこの機能です。専門的にはサッケード衝動性眼球運動と言います。

TNCプログラムは学ぶほど奥が深い分野でかつ生活に密接に関係しているのです。ヨガの指導にこのTNCプログラムを取り入れる企画を練っています。

<強化法・修正法を脳神経学的に説明>

沖ヨガの特色は生命力を強化する方法として強化法や修正法があります。またそれらは 沖ヨガのカリキュラムの中では不可欠なものになっています。

最近水野はTNC(TOTAL NEURO CONDITIONING)という江口典秀氏主宰の「神経科学」を学ぶことになりました。そのTNCは「脳・神経科学」への刺激とその効果を通して機能回復や健康増進に導くトレーニングのことを言います。このトレーニングはスポーツ選手の能力開発、又カイロプラクティクの心身不調の改善、そして発達障がい改善へのアプローチになっています。

まだ始まったばかりの学びの最中ですが、その内容を見るとヨガの強化法、修正法の理解がこれで深められることに気がつき、未熟ですが紹介することになりました。
脳には中枢神経系、末梢神経系がありますが、中枢神経の脳幹こそが動物の機能を司る源であります。それを強化することが底辺からボトムアップして大脳新皮質の強化になることで強化修正法が必要でした。強化修正法をすることで複雑な機能(脳幹網様体)を経て脳の機能強化になることがわかりました。
私たちが生まれるときの動きは当然獲得された脳の働きでなく、本能・無意識で動く「反射」がすべてです。胎児が産道を通るとき胎児は狭い骨盤の中をねじるようにして生まれてきます。背中をこすったり首を捻ると背骨がしなる、体が捻れるなどの動きは「反射」で起きます。一度、その出産という体験をすると、その反射は無くなりますが、大人になってもその反射が残ったり、再現する場合があります。

繰り返しますが私たちは胎児として育ち、出生し、そして立つまでの期間に生じる重要な原始反射があり、刺激があって反射、その反射が終わると次の反射と次々に成長に伴って複雑な動きを行い、同時に脳を成長させていきます。そして一度出現した反射は抑制され、前頭葉が発 達(賦活)すると現れることはありません。胎児の出生の時に異常な難産であったり、強く鉗子を使った出産の時も原始反射は残りやすいと言われています。
ただ、普通は私たちは不都合な原始反射は成長過程において様々な運動形態が存在し、統合 (卒業)され現れてきません。ところが何か大きな病気や怪我があって、脳機能の働きが低下した時に抑制されていた、原始反射が現れることがあります。例えば長期のストレス、運動不足、加齢による動きの減少などは脳の機能を低下させ、原始反射の残存の可能性を強いられます。

そのようなときに、TNCでは統合という強化修正法があります。統合とは卒業という意味で、もうその反射は出なくてもいいということです。
その統合という動きは沖ヨガの強化法修正法そっくりなのには驚きました。背中を刺激したり、ワニの歩き方をしたり、また赤ちゃんの寝返りなどを行うことで脳が統合化(卒業、修正)され、愁訴が楽になることがあるのです。
これらは、なにも問題のない人、いやそのような人はいないと思います。何らかの問題を自分の中にあり、原因不明の心身不安が必ずあるはずですが、しっかりと強化法をしておくことが、体調不良の時に胎児の原反射が出る可能性も早めになくすことができます。そのためにも強化法は必要なのです。

不定愁訴とは逃避行動、過剰反応、決断困難、ボール遊びができない、夜尿症、自転車 に乗れない、多動症、貧乏ゆすり、集中不能などなどを言います。 臨床医療では「発達障がい」というジャンルに当たるそうです。

ただ、医療関係者の発達障がいという項目を見ると以下のような記述が普通でした。
※※※※発達障害とは生まれつきの特性であって、病気ではないといわれるようになってきました。現時点では すべてが特定されたわけではなく、脳機能が発達していく過程においてアンバランスさが生じることで 起きると考えられています。発達障害について論じられるときに主な障害とされるのは、「LD:学習障害」、「ADHD:注意欠陥多動性障害」、「ASD:自閉症スペクトラム障害」の3つです。これらが個別に存在するというよりは、ADHDの特性とASDの特性を併せ持つ、あるいはADHDとASD、そして LDを併せ持つというように、複数の特性が重なり合って出ることが多く見られます。※※※※ https://doctorsfile.jp/h/25025/mt/1/

私はヨガを学び伝えるものであり、医療関係者ではありません。不定愁訴の治療に関することは医療機関に委ねるのが本筋です。そして私は発達障がいという名称を使わずに人間本来持っている、自然回復力を促すために「成長支援」と呼びたいと思っています。

なお、現在、TNCセミナー(神経科学を)共に学んでいる方が日経新聞に投稿された記事があります。是非一読される ことをお勧めします。
<日経新聞 ランニングを脳と神経科学から捉え直す ランニングインストラクター 斉藤太郎氏>

下記の画像は画面をクリックすると拡大されます。

新聞記事掲載

6月17日北海道新聞朝刊に記事が載りました。取材は3月頃だったと思うのですがコロナ禍の非常事態宣言が続く北海道ではほのぼのとした私の談話は枠がなかったそうです。
ということでようやく、記事を載せていただきました。記者のお忙しい中を我が家まで取材に来ていただき、感謝です。
この記事が出た後はたくさんの方から「見たよ」「元気?」などと電話やメール、ラインがありました。今は全くお付き合いがなくなってしまって、人が互いに連絡を取り合うことで、安心感が溢れてきます。コロナ禍が終わったら、是非皆さんとお会いしたいものです。
画像をクリックすると記事が読めます。

オンラインヨガレッスンを継続中

 ヨガは動きだけでなく、考え方や心の訓練も必要です。そこでオンラインヨガレッスンは今まで「生きている宗教の発見」を使ってヨガの十段階(一般的には八支則)を説明してきました。ごく始めだけの部分だけでしたが、ヨガの全体像がつかめました。
 区切りのいいところで今回「ヨガ総合健康法」を使わせていただきます。この本は沖先生の初期の著作で昭和51年1976年、ヨガブームの初期の頃です。私が学び始めた頃でかなり集中して読んだ記憶があります。まだ今のようなヨガの解釈がほとんどありません。ポーズも太陽礼拝もありましたが、ヨガは体操でなく哲学なんだ、その考えを生かすために体操をするのだという理解です。
 沖先生の語録のほとんどがここに集約されています。例えば「変化・バランス・安定」、「呼吸・脈・気分」、直さない治し方、教えない教え方、「無理するな、無駄するな、続けろ」、「感謝懺悔下座奉仕」、「統一心・調和息・統一身」・・・・。
 ところでこの本は(上)になっていますが続きはありません。名称が変わってー「なぜヨガで病気が治るのか」ヨガ総合健康法(中)ーとなっています。そしてー菩薩道入門 ビジネスマン幹部のための ヨガ総合健康法(下)となっています。
 それらの本が今は当然、絶版ですが、旧沖ヨガの著作権を持った団体がgoogleに寄付をして誰でも読めるようになりました。    
 「ヨガ総合健康法」だけでなく多数の著作本がありますので是非、ダウンロードして読んでください。
 
ヨガ総合健康法 (上)(沖ヨガの考え方と修行法) 沖正弘著
https://www.google.co.jp/books/edition/ヨガ総合健康法_上/Y8k0DwAAQBAJ?hl=ja&gbpv=1&printsec=frontcover

呼吸法の実践1

古来からの呼吸法は「丹田呼吸法」や「腹式呼吸」などがあり、他に呼吸器改善法では「口すぼめ呼吸法」、誤嚥防止には「パタカラ」、または「パンダノタカラモノ」、発声法では表情筋を促すために「アエイウエオアオ」などがあり、呼吸法は生命力だけでなく、生活力の決め手でもあります。
 最近では「ノーベル呼吸法」という一酸化窒素(NO)排出に効果がある有酸素運動(脈拍をあげて20分以上の運動)で血管内壁からNOを発生する方法、片鼻呼吸法による副鼻腔からNOを発生する方法が知られています。このNOはダイナマイトを生産する工場での工員が作業中だけ心臓病が良くなったことで知られ、ニトログリセリンは爆薬であり、また一方では心臓病治療薬として有名です。呼吸法で血管拡張など改善されることはうれしいことです。ただし10分くらいは片鼻呼吸をする必要があるということです。散歩やジョギングといった有酸素運動も大事です。
 また、ハーバード式呼吸法というのがあり、不眠の方に推奨されています。自律神経を整える方法で日中から60~90分に1回、1分位行うとありました。やり方は4、7、8、(きついと思えば4、4、8)があります。すなわち4秒で吸って7秒止め、8秒吐くというやり方です。日中ストレスを感じている方にもいいそうです。ヨガの完全呼吸法に通じるところがあります。
 まだまだ呼吸法は未知の分野であり、実践と考察を重ねていく必要があります。

実習
プラーナーヤーマ 意味は呼吸を長くしてコントロールすること。
  ⑴ウジャーイ:流れの観察の意味 喉のところで小さな音たてる
     ◉ウジャーイはアサナ、プラ ーナ ーヤーマの共通の呼吸法。
     この呼吸法は生命力を神からの賜物として拝受し感謝し、
     崇高な気持ちで、また歓喜して息を吸う。
     謙虚な気持ちを静かに表しながら感謝の心で吐く。
     クムバカの時は皮膚全体に息が広がるのを感じる。
     クムバカは5~15秒くらい。それぞれ10分~15分を推奨。
     (アイアンガー著書)
     呼吸法のはじめは、まず吐いて、そして吸って終わる。
       1吸う:吐く3分(5:10)
       2吸う:止める:吐く3分(5:10:10)(完全呼吸法)
     基本は1:2:2であるが1:4:2でも良い。
      (5:20:10)や(5:10:10:10)もある。
 (2)バンダは息を止めてプラナのコントロールのために行う。
     吸った後のバンダをアンタラクムバク、
     吐いた後のクムバクをバヒャークムバクという。
     喉を締めるジャーバンダラバンダ、
     肛門を締めるムーラバンダがあるがムーラバンダは
     初心者は禁忌である。
     また腹を締める、肋骨を持ち上げるバヒャークムバクの
     ウディヤナバンダも慣れてからの方が良い。
 (3)アヌローマ 鼻すぼめ呼吸   呼吸量の増加の働き。
     口すぼめ呼吸やストロー呼吸に似ている。
     鼻孔を指で、吐く息をコントロールする。
     吸うときは手を下ろす。吸って2秒止める。
    1両鼻を半閉じでコントロールする。左右均等に吐く。3分(5:10)
    2右鼻孔から半閉じで吐く。3分(5:10:10)
    3左鼻孔から半閉じで吐く。3分(5:10:10)
   片鼻を押さえる方法は右手の親指と薬指小指を使う。

歯磨きの方法

沖ヨガ行持集に”自己解放の誓い”というのがあります。その文の中に「業のつくり主それは生活であります。」とあり、習慣・癖・記憶の内容で自分の業が変わるという文章です。
私たちは毎日、歯を磨きます。毎食後、きちんと歯の手入れをしている人でも、それが間違ったやり方でればやはり歯は悪くなります。今は歯科衛生士の方から歯の磨き方を教わるのですが、また自分の癖・習慣に戻ってしまいます。
今回、札幌市東区のポプラ歯科クリニックの高橋藤雄先生から待合室にあった高橋先生自作の”ブラッシングの方法”の資料をコピーさせていただき、ここに発表させていただきます。
高橋先生からはいつも歯の資料をいただいています。”口のトレーニング”の資料もここに添付させてもらいます。
コピー(ダウンロード)してお使いください。
<ブラッシングの方法>

歯のブラッシング方法の画像解説

毎食の口のトレーニング

呼吸法の基礎

呼吸法は今まで書いたことがないので改めてここに基礎的な内容ですが書いてみます。
雑学はいくつか書いているので下の段に参考に記しておきます。

呼吸のしくみ
酸素を取り入れ、炭酸ガスを出す。 生命活動の基本。
ガス交換は肺と組織 肺を外呼吸、組織を内呼吸という。(内呼吸のトレーニングも面白いのでそのうち書いてみます。<人生が変わる最高の呼吸法>
「呼吸法(こきゅうほう)とは、呼吸(息)のしかた、またその技術体系やそれを用いた訓練法などのこと。 身体の機能を向上させることを目指すもの、心の働きを活発化させるもの、心の落ち着きをもたらすことを目指すもの、心身全体の調和をもたらすことを目指すもの、等々がある。」ウィキペディア

呼吸法のメリット
呼吸は感情を表現する。また感情は呼吸に現れる。呼吸をコントロールすることで感情を操作することができる。呼吸を変える方法は呼吸法の練習とアサナによる体癖の解消である。
心のコントロール
体のコントロール
血液循環の促進
老化廃棄物の浄化 
免疫力の向上
内臓強化の働き

呼吸法の種類
息を、吐く息(レチャカ) 留める息(クムバカ) 吸う息(プーラカ)に分ける。
締めることをバンダといい、息を止めるときに締める場所を ムラーバンダ会陰、ウディアナバンダ腹、ジャーバンダラバンダ喉という。(バンダナもそのたぐい)
吸って留めるアンタラクムバク 吐いて留めるバーヒャクムバクという。バーヒャクムバクはウディアナバンダの時に使う。

腹式呼吸—横隔膜を主に使う。
胸式呼吸法—胸郭の肋間筋をも使う。
胸腹式呼吸—意識的に横隔膜を下げ、次に肋間筋を使う。
完全呼吸法—胸腹式呼吸で吸う息でクムバクを入れる。
逆式呼吸法—古来の武道で使う呼吸法で、吸う息で腹圧を高める。
長音呼吸法—アオン、オーム、ハー呼吸法  長く息を吐く。マントラ呼吸。
単音呼吸法—声を短く出して、発声する。
カパラバーティ—鼻から強く短く息を吐く。30〜60回を目やすにする。
ナディショダナー—右指で鼻を押さえ片鼻ずつ行う。吐いた方から吸い、反対へ吐く。 
スカアプルバク—ナディショダナーで吸ってクムバクを入れる。
ウジャイ—喉で吐く息に抵抗を与える。
口すぼめ呼吸法—吐く息で口をすぼめて抵抗を作る。ストロー呼吸法もある。
バストリカ—吐く息・吸う息を強く行う。ふいごの呼吸法といわれる。
鶴の呼吸法—呼吸法に疲れた時、斜め右上から吸って、正面で吐き、左から吸って、正面で吐く。
リズム呼吸法—吸う息・吐く息を1:1で行う。ヨガアサナときに主に使う。
笑いの呼吸法—吐く呼吸、腹に力が入る、意欲的であるという心身息の三拍子が伴う。

呼吸法の姿勢と時間
呼吸法をするには胸周りの筋肉を柔らかくしておくこと。例えば胸郭をねじる。胸を開く。背中を丸くするなどである。ネコのポーズなど。
背筋を立てて座る。目を閉じて行う。
一つの呼吸を3分〜10分。織り交ぜて30分くらい。
例えば:腹式呼吸5分、完全呼吸法5分、ナディショダナー 10分、カパラバーティ3分
スカアプルバク10分、バーヒャクムバク3分・・・

時間の取り方は水野ヨガ学院webサイトhttps://www.mizunoyoga.com”お知らせ”を参照。
◯お家ヨガをするときの便利グッズ”時計の音をダウンロード”

上記の内容は下記のpdfから抜粋して作成しました。
呼吸法の基本

呼吸の雑学
水野ヨガ学院ブログから
呼吸法の大事なところ 2013年11月

呼吸法の大事なところ

息を吐いて胸を膨らます 2010年10月

息を吐いて胸を膨らます

腹を抱えて笑う_息を吐いて腹が膨らむ
2010年09月

腹を抱えて笑う_息を吐いて腹が膨らむ

吸う息を意識すること 2010年09月

吸う息を意識すること

食べるとき息を止める 2010年09月

食べるとき息を止める

般若心経を訳してみた

2019年4月にこのブログに掲載したのとダブっているかもしれないが、それのバージョンアップ版として書いてみた。第7回コラボヨガセミナーの資料に使いました。合わせて読んでもらえば幸いです。
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般若心経について
釈迦の教えは生老病死の苦から逃れることのできる教えです。
移ろいゆくものはすべて空であることを知ったら、苦しみから免れることができると言っています。
般若心経は空の教えです。

知恵の教え
修行中の菩薩が言うには知恵をつければ苦しみから免れると。
その知恵とは肉体も心の働きも、物も空である。
空とは何か。何も無いことである。何も無いのだ。 あれもこれも何もない。死ぬことも老いることも無い。
苦しみから逃れる方法もない。
菩薩が言うには何もない空を信じることが最高の知恵である。
過去の悟りの師もこの知恵によって、悟ることができた。
この知恵を身につけるために呪文を説くことが大切だ。
素晴らしい呪文である。
ぎゃていぎゃていはーらぎゃていはそうぎゃていぼじそわか
作・水野健二

訳語解説
”空”とは移ろいでいく世界のこと。
般若心経は知恵の教えのこと、真理の法ダルマに目覚めること。
真理とはありのままの姿。ありのままの姿をありのままに見ることを知恵という。

五蘊皆空の五蘊とは
心の働きを受・想・行・識という。そして身体のことを色という。この五つで五蘊。
受とは感覚器で受ける働き、想は思いを作る働き、行は意志の力が生まれる働き、識は
是非を作る働きをいう。
色は形あるもの変化するもの、欲望の対象にあるもの。

無明とは煩悩のこと。心経ではその無明を自覚せよという。
煩悩とは貧(とん)瞋(じん)痴(ち)。
受想行識という心の働きが言動の発端になって 煩悩を生み出す。
貪(むさぼ)るべからずを貪る。瞋(いか)るべからずを瞋る。愚痴る べからずを愚痴ること。

苦集滅道は四諦(したい)といって釈尊の最初に説かれた四つの真理の教えである。 初転法輪という。

苦諦「人生は苦なり」生老病死の四苦から逃れることはできない。
四苦八苦の続編は愛別離苦、怨憎会苦(おんぞうえく・怨んで憎んでも別れ られない苦しみ)、求不得苦(ぐふとっく・求めても得られない苦し み)、五蘊盛苦(ごうんじょうく・身も心も苦しみの原因を抱えている)

集諦はこれらの苦しみは煩悩による業が集まって生じたものだ。
滅諦は苦から逃れ、幸せになるにはおろかさと欲を断つことである。
道諦は愚かさと欲を断つ方法は「八正道」を実践することである。
※「八正道」 は「八支則」に似ている。

八正道とは
仏教の修行の基本となるもので正しい見解(考え方)、決意、言葉、行為、生活、努力、
思念、瞑想をいうとあります。(広辞苑出典)正思・正見・正語・・・
理性の鍛錬・精神の鍛錬・意思の鍛錬

ヨガの八支則とは社会的鍛錬、身体的鍛錬、精神的鍛錬
1.やっちゃいけないこと。 2.やらなければならないこと。
3.アサナをすること。 4.呼吸をすること。 5.感覚をコントロールすること。
6.集中すること。 7.とらわれないこと。 8.瞑想すること。

仏教の根本教理に三法印がある。
諸行無常 あらゆるものが常に変化していく。
諸法無我 あらゆるものが互いに深く関連している
涅槃寂静 心の安らぎこそが真の幸せであり、実相の世界(宇宙の心)を感じ取れることである。(仮相の世界は苦難や迷い。)

別の般若心経の意訳

https://mizunoyoga.com/blog/? p=1302#more-1302
2019.4.2 水野ヨガ学院ブログ参考