腹について

肚(はら)をしめる、下半身に力を入れる、丹田に意識をおいてとかを動きを大切にするときよく使う言葉です。ヨガでは丹田、仏性と並べて使います。文武両道として単なる肚作りだけでは仏性の開発も大切だという意味です。すなわち体だけではなく心も磨きなさいということです。ところで丹田の丹の意味はと調べました。今話題の白川静さんの字統という甲骨文字から研究している辞書を立ち読みでそして漢和中辞典(所有)で調べました。赤色の土とありました。神社の鳥居も赤なのは魔除けも兼ねていました。また丹は真心という精神的な意味もかねています。そういう訳で丹田はそのままの意味をとると赤の田んぼということになり、腹の血の海を意味します。腹は消化吸収するする意味で血液が集まっている場所なのでしょう。白川静さんは漢字の国、中国でさえも思いつかなかった漢字の語源を甲骨文字から意味を解読していきました。漢字を調べていくと漢字が作られた時代や文化がわかるといいます。たいていは古代ですから戦争や占いに関する語源が多いそうです。例えば道は戦いで敵の首をはね、それを持って敵の陣地を歩いて魔除けをする習慣があったそうです。

Exif_JPEG_PICTURE

沖正弘師の考え方には丹田力強化法というのがあります。インド的なヨガ思想とは異なり、日本文化の神髄が表れています。お茶もお花も禅から生まれたもので、それは精神を修養し、交際礼法定める道と広辞苑にあるように心と体がたち振る舞いにかかわる丹田の重要性を説いています。丹田は腹筋だけではないのです。仏性という心の在り方が丹田に影響するようにまた丹田も精神修養につながっていくために沖正弘師の丹田強化法は慣れない動きや強い動きを要求するのです。
ところで腹は血の海で栄養を吸収する根のようなところなのですが、ここで又、血も作られているという説があります。食養、正食愛好の人たちが好んで使う学説で「千島学説」といいます。血液の質を高めるためには食べ物が大切だ、それは食べ物が血肉を作るからだという説です。血液は骨髄でなくて腸の絨毛で作られるという考え方は血液の質を自らコントロールできるというのです。異端の考えだけれど食べ物の大切さを考えたら腸造血説をとりたいと思うのです。

冬道はツルツル

街中は本州と見間違うくらい季節感がないけれど、ちょっとはずれると道は氷でツルツル、テカテカ。危なくて歩けやしない。私も昨日スッテンと転んだ。一瞬、まわりを振り向き見られたかどうか確認。それからイッテーとおもいっきり打ったところが痛む。転んだところに氷の塊、そこに尾骨となると尾骨骨折、ギブスつけるわけにいかない。転び方悪ければ頭を打つ。これで救急車のお世話になる人もいる。仰向きで転ぶときはへそを見よというのは受身の鉄則。

Humiti

バランスポーズは苦手

三千院へ紅葉には少し早い晩秋に行った。京都バスは満員で身動きできないくらいであった。そのバスは懐かしいバス停「小寺」を通過する。ふと昔を思い出す。縦走専門(山の尾根ばかり歩いている)の山登りから岩登りにチャレンジした頃、ここから江文峠のほうへ向う金毘羅山で岩登りの練習をしたものだった。何回か練習したある日、岩場から落ちた。確保なしすなわち体に巻いてあるザイルは誰にもどこにも確保されない状態であった。そこにハーケンがあってそれにカナビラを通そうとしたときズルッ。幸い大怪我でなく、抱えられながらバスに乗って帰ったことがあった。それ以後岩場はご法度の場所になった。今でもブルクッシャアサナ立ち木のポーズや英雄3番のバランスポーズは苦手である。

Pict0082 Pict0081r Pict0016 Pict0022

四方山話から・・

ヨガのムカシ友人Uさんに会った。四方山(よもやま)話が一段落ついたところで、当然ヨガ指導の話しになった。Uさんはテーマ話題が見つからなくて、健康雑誌やヨガ雑誌を買いあさっているという。けっこうヒントになることがあって生徒さん喜んでくれるという。

ヨガの指導は流れや振り付けがあるわけでなく、せいぜいポーズのテーマがあるくらいであとは全部一人で組み立てなければならない。若い指導員に聞くとその辺が難しいらしい。ベテランのUさんでなくてもビデオや本などを参考にしてしまうという。

だから私はヨガを始めるにあたって初心者も指導員クラスもいつも念頭に置かねばならないのは、「ヨガって何ですか」である。ベーシックなところを無視してほら呼吸法だ、ポーズだ、瞑想だというのは見せ掛けだけのような気がする。ベーシックなものに触れる一つの参考書は以下の単行本である。私はずいぶんお世話になっている。品を換え種を換えて話題は豊富になる。当然Uさんにも薦めた。
Sankou3

ヨガワークショップ

久しぶりにヨガワークショップに参加した。先生はオーストラリアの女性。片言の日本語がグットタイミングで出る。しかし周りは女性ばっかり。黒は私ともう一人。ムカシの仲間である。偶然だった。やっぱりおじさんになっていた。


いくつかクラスがあったらしく、他のはパワーヨガ系。体を動かしっぱなしだったとのこと。そんな心肺機能を高める動きだったらどうしょう。やめて帰るか、それともすみません、見学しますとか言い訳を考えながら受講にのぞむ。20名くらいの参加者でやる気満々。知っている人もたくさんいる。こりゃ大変なところに来たとびくびく。
授業の内容は体の修正だった。体にエネルギーが通りやすくするために二人ペアーで修正していく。やれやれ、これならムカシよくやったやつだ。でもいまさらながら自分のカラダ硬いね。アサナもより合理的に進歩していく。一人の知識よりたくさんの知識で知恵になっていく。なんでも日進月歩だ。
ウッティッタトリコーナアサナ(三角のポーズ)は優しく体を扱っているので安定感がある。ダウンドッグ(下犬のポーズ)は背骨がまっすぐになるのって難しい。ベルトでそっと修正すると慣れない体が悲鳴を上げるが呼吸が楽である。割り座は基本的に不得手なのでどんなことをしても悲鳴を上げる。やめとこ。もう少しレベルアップしてから再チャレンジする。ねじりは呼吸を使うと楽である。吸って持ち上げ吐いてねじる、などなど。
終わって街中をヨガマットを持ったおじさんが足取り軽く家路にいそぐ。