ヨガの最終目的は体を柔らかくすることではありません。良くない心身の癖習慣を直すことが目的です。そのために学び実行していくことをヨガ行法と言います。難しいことですが一つ一つ気がつくことで少しづつ改善されて行きます。今回は目の癖について考えます。
私自身の体の癖ですが体のねじり、首の捻りの左右差がありまして長年修正することに取り組んでいるのですが、なかなか良くなりません。ある時にあるセミナーで効き目はどちらかというテーマがありました。今からテストをします。どちらの手でもいいのですが親指と人差し指で円を作ります。反対の手の人差し指を一本立てその丸の先に置いて、両目で見て丸の正中線に人差し指をおきます。それから両指を動かさないで、片目づつつむって人差し指が正中線にあるか調べます。
私たちは両目でものを見ているつもりですが実は効き目というのがあり、そちらの目で見ているのです。この人差し指が片目づつつむって、正中線に入っている方が効き目です。その目でものを見ているのです。
ここから日常の見方の癖が始まります。例えば左が効き目であるとしたら、左で見ようとして、顔を右のほうに寄せる癖になります。そうすると首の捻りは右は得意で左は不得意になるのです。
これだけではおさまりません。左のほうが見にくい状態になります。恥ずかしい話ですが、私は車庫入れする時、時々左後ろのフェンダを壁にこするのです。一回こすると直すのに3万円かかります。数回やってます。これだけならいいのですが、運転していて左から、車、人が出てくるのが気がつきにくくなります。私はまだ無事故ですが、ひやっとすることがあります。これも効き目の癖でそういうことになるのです。
たいてい事故は偶然と言うことがありますが、これは癖から生じる必然なことです。歩いている時も自転車に乗っている時も左側を見ていないという弱点になります。当然、それが原因で肩こりや腰痛、痺れなど体の不調になることもあります。捻りのポーズで修正することも大切ですが、効き目を均等にする練習も必要でしょう。意識的に自分の癖の矯正をすることがヨガ行法と言います。
どうするかと言いますと、両手親指を前に出して両目を開け、効き目でない方の目で親指を見ながら、やりにくい方、この私の場合は左へ捻るのです。両目は指から離しません。数回で行いますと、効き目は均等になります。それを日常の習慣にするといいでしょう。