イメージトレーニング(エミールクーエの暗示法)

イメージは「心に浮かんでくるもの。想像すること」ことですが、これは心理学の分野で意識とか顕在意識とか言われています。そして無意識、潜在意識という世界もあります。イメージトレーニングはこの意識、無意識を利用して願いをかなえる方法です。心の法則を知っておくと日常生活で役立つことがいっぱいありますのでぜひマスターしてください。
 どうやって無意識を汲み出したらよいか。
それは意識からです。意識は無意識に伝わります。そして無意識が体をコントロールして日々の行動、そして人生を創っていくのです。
 私の好きな言葉で「思うことは実現する」というのがあります。そのためには、いい思いをいっぱい描く必要があります。いい思いの入り口は五感ですから感じることが大切です。イメージトレーニングは簡単です。思いを感じに変えることです。信じて、確信することです。悪い思いは意識に上らせない。拒否することです。
「明るく、楽しく、積極的に」これが良いイメージです。楽しい。楽しい。楽しいというイメージを作り上げます。これを繰り返し日常化することが大切です。そしてそれを視覚、臭覚、味覚、聴覚、触覚という五感で感じてください。しっかりと潜在意識に固定されます。何回も言いますが、普段は悪いイメージが固定されやすいので注意してください。

エミールクーエのトレーニングの方法があります。
1.繰り返す。とにかく繰り返す。(寝ても覚めてもです。)
2.簡単なことを。(簡単なフレーズ、言葉にしぼります。)
3.努力してはいけない。(くつろいでいるとき、楽しいときに行ないます。)
 代表的で様々な分野で応用がきく一般暗示を紹介します。病気の治癒でも苦痛でも叉願い事、目標などに使えるはずです。一度に20回行ないます。
『毎日、あらゆる面で、私はますますよくなってゆく。』
又は
『日々に、あらゆる面で、私はますますよくなってゆく。』

「あらゆる面で」でを大きく唱えます。規則正しく公式を繰り返すことが暗示の基礎です。そして「信頼を込めよ。」「努力しないこと。」これが大事です。

 普段の生活で自分自身に知らず知らずに潜在意識に働き掛けていることが多くあります。例えば、コマーシャル、教育、子育てなどです。コマーシャルは無意識にテレビや看板ロゴマークなどで心にしみてきます。教育は文科省が日本国民をつくために国語社会を強制的に学ばせます。子育ても両親の何気ない習慣が子供に伝わっていきます。戦後はやったエポック博士の子育てなどで子供の独立心を磨くためといって、母親の就業を助けるための孤立を勧める、かわいそうな間違った子育てがありました。知らず知らずに入ってくる情報がすべて潜在意識化していくことは注意が必要です。無為意識の自己催眠だけではなく、このような他者催眠にも気をつけましょう。
 それらを防ぐにはたえず、他からの暗示や催眠が入ってこない、いや正しく入るために、自ら学ぶことや自己の存在を意識することが大事です。ヨガで言うヤマ・ニヤマの実践です。ヤマという禁戒は不殺生・非暴力・嘘・不盗などを言い、ニヤマは勧戒を意味し心身の浄化・満足・真実を知る・学習する・神に祈るなど、すばらしい教えです。
 しかし人の欲望には際限がありません。欲望の種類には本能の満足 感覚の満足 感情の満足 理性の満足があります。動物的な満足、欲望ならずの「理性の欲望」は大いにもつことです。
 積極的な欲望、本当の欲望は楽しい欲望のことであり、向上していく人間にとってこの欲望は本能です。能力ある人ほどより能力を求め、金のある人ほど金を求めまた得られます。これらの欲は生命力と言ってもいいでしょう。欲には際限がありません。欲を捨てる必要はないし捨てることもできません。自他を楽しめる欲望にすればいいのです。
 ヨガでは感謝・懺悔・下座・奉仕の心を大切にします。これらは生きるための大きな欲を得る方法です。感謝とは自分の中に他の価値を見いだす能力のことを言います。この能力があれば少しのことであっても感動を得ることができます。日々楽しめるのです。懺悔は自分の行為を訂正していくことを言っています。自分の価値を高めていくのです。限りなく自分の能力を信じを高めていきます。これらは無限の命の可能性ということで生命即神と言っています。

『天は自ら助くるものを助く。』ということわざがあります。努力するものは天命が助けるという意味です。
[Heaven helps those who help themselves.]
正しい暗示を使いましょう。間違った暗示は天につばを吐くことで自ら破滅につながりかねません。そのくらい威力あるものです。
積極的な高い次元ある心を作りだす方法としてイメージトレーニングを利用してください。
参考:エミール・クーエ『暗示法』