吸う息を意識すること

 今回は息の吸い方です。間違った吸い方は肩呼吸と言われている首をすくめて行う呼吸法です。走った後などは肩で息をするしぐさです。短時間なら問題ありませんが、これが癖になると首を痛めることになります。
 基本的な息の吸い方は、横隔膜を下げて腹や腰をふくらます方法です。これは腹式呼吸ですが、実は理想の息の吸い方は胸も腹も膨らむ方法だと思います。ヨガのポーズの時に、体を風船のイメージで動かすとリラックスして楽に体を動かすことができます。私たちは生きている限り呼吸するのですから、この当たり前の現象は、体の重さと同じくらい意識するといいと思います。
 この息が入ると所を調べてみると、意識するところはどこでも入るはずです。腕を膨らましてくださいとか、顔を膨らましてくださいとかをセミナーなんかでするのですが、初めは皆さんとまどいますが、意外と簡単にできます。また息が入りやすいところは筋肉が伸びているところ、たとえば魚ポーズであれば胸に空気は入りやすいし、横になって背中を丸くすると上の肩甲骨回りに空気が入りやすいようです。
 この空気が入るイメージを使って先日、かんぬきのポーズ(パリグハアサナ)を作りました。before after(操作をする前、後)で行うのですが、仰向きになって、左ひざを立て、右足、右手を互いに伸ばして右わきに空気を入れるように息を吸います。このとき、頭は左へ倒れるはずです。息を吐くと頭は元に戻ります。(仰向きで、息を吐いて体をねじる時はねじる方と逆にあごが出るのと反対の動作です。この両者の動作は首の力を抜く方法でもあります。)このようにしてから、かんぬきのポーズを作ると断然、楽にできることが分かります。反対側は仰向きにならなくても、簡単にイメージだけで、左わきが膨らむ呼吸をするだけでもいいのではないでしょうか。
 以上のようにヨガの時は吐くことを大切にしますが、吸う息でもきちんと意識することでポーズが作りやすくなります。
かんぬき

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息を吸う

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息を吐く