驚きました。電信柱にヒグマの糞が発見された、立ち入り禁止、という張り紙があちこちに、また区役所からチラシが配られてきました。我が家の先の山は羊ヶ丘展望台、自衛隊の演習地を経て支笏湖、洞爺湖に続く原生林に続いています。今まで熊が出るなんて聞いたことありません。私は好んで近くの山に入り、どこに出て、そしてどこへ続くのか興味本位で歩き回っていましたが、熊が出る山だと思いもしませんでした。
ずっと以前に支笏湖にある恵庭岳に登ったことがありました。ここでははっきりと動物園のケモノの匂いと同じで熊の気配を感じ、寒気を感じながら下山をし、こんな恐ろしい思いで山に登るのならやめたと、それ以来山登りをしていません。
家の近くでは山に近いせいか、狐や狸はよく見ます。彼らはゴミをあさりに住宅街をさまよいます。見方によればかわいいものです。近所のある人はカラスと一緒に餌付けさえしているようです。周りの人はかんかんに怒っています。熊も山中で食糧難で生活しづらくなったのでしょうか。そういえば、庭にあるグミも姫リンゴも実を付けていません。
高校生の頃に読んだ西丸震哉(食生態学者、探検家)の「山の博物誌」にヒグマとツキノワグマの違いを書いていました。ツキノワグマは人を敵として見て逃げるが、ヒグマはえさと見るそうです。今はそんなこと無くヒグマだって音で逃げるそうですがそのくらい習性が違うと恐ろしくなります。彼は熊と出会ったら死ぬまねは意味がない、逃げろと言います。上りも下りもめっぽう足は速いし、木登りも上手だといいます。弱点と言えばフトコロで、そこに飛び込めと、その後は知らんと書いてありました。
熊の事件は北海道ではたくさんあります。大正初期の頃留萌地方の苫前町の開拓村、三ヶ別で村人が7人殺され、妊婦含めて3人が食べられる事件があり、その熊をしとめたのが銀次郎という猟師であることを本で読んだことがあります。生前の義母はその銀次郎を知っていると三ヶ別事件の話しを懐かしく話してくれました。
というわけでしばらくは近隣の西岡公園のキャンプ場も熊騒動が落ち着くまで、閉鎖だそうです。