月の礼拝体操
---そりポーズが楽になる連続ポーズ---
今はヨガ界では太陽礼拝体操がはやっている。雑誌にもビデオにもこの体操ばかりである。
そこにはスリヤナマスカーラと言う名前で紹介してある。アシュタンガヨガと言うジャンルにそれはある。アシュタンガヨガは混沌としているヨガの体系を古典を元にして整えたそうだ。
そのスリヤナマスカーラはいままでのポーズの発展系で、力系のポーズがたくさんある。繰り返し連続して行うのが特徴である。
繰り返して行うのはこれだけでなく「五体投地」もそうである。「五体投地」の出処はイスラム教かららしいが仏教天台宗あたりにも見られる。インド中国文化の交流の結果であろう。繰り返し、繰り返し行うことで「瞑想」状態になるのだと思う。
今回の「月の礼拝体操」(チャンドラナマスカーラ)は出典は不明であるが、私たちの教室ではいつのまにか重要なカリキュラムになっている。その特徴は繰り返し行っていくうちに体が柔らかくなっていくことだ。特にそりが楽になっていく。この連続ポーズは優しい動きの連続である。そして繰り返し「祈りのポーズ」が入る。ゆったりとのんびりと行える動きが好きだ。ちからわざは何もない。
しかしこの体操でも、細かい所に動きとして注意を払うことは大切である。例えば手を上にあげるときは「肘からあげる」、立ち前屈のときは「そけい部を折るようにして」。ひばりのポーズのときは「前の膝を強く出す」、祈りのポーズのときは「呼吸をしっかり意識して(しぼむ、膨らむ)」。コブラのポーズのときは「首を長くして」、らくだのポーズのときは「腕を振り子の延長で上げるように」などなどである。
この「月の礼拝体操」を5回ぐらい行うと普段はとても考えられない「立つ姿勢からアーチのポーズへ」が優しくできるようになる。イヤそんなこと出来なくてもいい。気持ちのいいひとときを過ごすことが大事なことなのだから。
(2005-06-09)