言葉とイメージ (伝えるということ)


言葉の役目は二つある。一つは伝えるという役目。一つは考えるための道具としての役目である。あとのほうの考えるためのと言うのは過去を振り返ったり、未来を想像するための道具である。

言葉は発すれば伝わっていると錯覚していることが多い。だから「言った、聞いていない」の押し問答がある。親子の断絶というのは今だけの問題でない。互いに一方的なのだ。勝手に言葉を発して、また言っとると思わせることが日常的にいかに多いか。言葉の前にそれぞれの人物に対してのイメージが強く、会話にならないのだ。言葉はコミュニケーションして初めて伝わる。

「親業」(理由ある反抗)という本に対話のハウツーがある。
  子供との対話に親業メソッド
  能動的聞き方ー聞き上手になる3つ
  1.子供の言ったことを心を込めて繰り返す。
  2.別の言葉で言い換える。
  3.子供の気持ちを汲む。

子供に限ったことではない。言葉が伝わることを目的にしているとき、しっかりと聞いているよというスタンスになれば聞き返すことが自然に出てくるものである。打ち合わせなどで大事な話をしているときは何度も確認をとっているはずである。
会話に無意識にピンポンできる癖を身に付けたいものだ。

ヨガのポーズの時もそうだ。しっかりと自分の思いを手に伝えているか、脚に伝えているかこの様な交流が大事なしぐさである。バッタボックスに立ったバッターのように一種の儀式みたいなものである。儀式だけではだめで、しっかり実感することだ。ここに大地があって地球があるのだと言う実感。
そして痛いとき、自分を閉ざさないで、十分に自然と交流したあとはもうお任せである。満足だけが残るはずだ。あとはなるようにしかならない。ポーズの時はそのひとときを待ち続けて、伝え、そして伝わったあと、いままでの自分が変わっていくのも楽しい。(2003-12-12)

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