めい想の時間を少しづつ取り入れている。
いろいろな方法があるが、最近のは中村天風師のめい想の誦句(しょうく)
を集めた「運命を拓く」という書物からのものを朗読している。
「力の誦句」
私は 力だ
力の結晶だ
なにものにも打ち克つ力の結晶だ
だからなにものにも負けないのだ
病にも 運命にも
否 あらゆるすべてのものに打ち克つ力だ
そうだ!!
強い 強い 力の結晶だ
中村天風師の話を時々するが知らない人が多いのに驚く。
あまりにも有名で著書、伝記や紹介本、ビジネス書などやたらにあるはずだ。
知らない人が多いので教室で簡単に紹介することもある。
日本に一番始めにヨガを紹介した人、日露戦争時代に壮烈な軍事探偵をやっていた。そして結核にかかり、世界中を治療のために歩き、死を迎えるために日本に帰る途中、インドのヨガの大聖者に出会った。
そこで3年間ヨガの修業を行なって、自然治癒力を最高に働かせて病から回復する。
帰国後は自力で銀行頭取の実業の世界に入るが、40歳半ばで実業から離れ、地位、財産を放棄しこのインド修行時代のときの生命と宇宙霊の悟りを伝えるべく、後の「天風会」を創設した。
そして誰にでもめい想することで難行苦行することなく人生を解決する悟りが得られると説教を行なった。門下生は時の陸海軍大将、政治家、事業家、東郷平八郎、松下幸之助など淙々たる面々である。
作家宇野千代さんの「天風先生座談」(広斉堂文庫)が文庫本で手に入れやすく読みやすいだろう。
ここにはこんなことが書いてあった。
生命エネルギーを受け入れる態勢が完全に用意されていないと病は治らない。
生存に対するバイブレーションというものが絶対に必要だ。
生存に対する精神生命の、自然法則に順応するという状態は、始終一貫、いかなる
場合があろうとも、その精神の生存状態を積極的であらしめねばならないのである。
この積極とはどういうことかというと、どんな場合にも、尊く、清く、正しく、強
く生きることである。その反対が消極的という。消極的な感情、情念とはどんなものか教えてあげる。
一番先が怒ること。
二番は悲観すること。
第三はやたらと理由なくして恐れること。
第四は憎むこと。
第五が恨むこと。
第六がやきもちを焼くこと。
次に煩悶、苦悩、憂鬱。あなたがたの得意なことばかりだ。
このうちどれか知らんが心に起これば、消極的感情、情念だ。自分の実在意識のな
かに発生せしめないようにしなければならない。
「運命の誦句」
おおよそ宇宙の神霊は、人間の感謝と歓喜という感情で、その通路を開かれると同時に、人の生命の上にほとばしり出ようと待ち構えている。
だから、平素できるだけ何事にも対しても、感謝と歓喜の感情をより多くもてば、宇宙霊の与えたまう最高のものを受けることができるのである。
かるがゆえに、どんなことがあっても、私は喜びだ、感謝だ、笑いだ、小躍(こおど)りだと、勇ましく溌剌と人生の一切に勇往まい進しよう。
誦句は「運命を拓く」講談社から抜粋
(2003-06-13)