ひとつのポーズをいろいろな方法で完成させていくと体の使い方が全く違って新鮮です。今回は「伸びネコのポーズ」を取り上げます。
このポーズは普通は四つん這いから腕を伸ばして作ります。胸や腰が伸びて気持ちがいいのですが、人によっては肩が苦しいといいます。がんばって力を入れるからでしょう。
次にこのポーズを四つん這いではなくうつ伏せの姿勢で胸を床につけたところからから作ります。これも要領を得ないとお尻が上がってくれません。
それでこの四つん這いからつくるポーズを伸びネコAをとします。そしてうつ伏せからつくるポーズを伸びネコBとします。
伸びネコA、Bどのように違うか、どちらが楽かを判定することにします。人の体つきが千差万別なので確定はできませんが試してみると面白いです。
まずAでは支点は膝で動点(動いていくヶ所)は胸です。そして時間をかけて背中が緩んでいくのを待ちます。ときにはアゴを支点にして頭をゆらりゆらり動かしますがこれは首の力を抜くためです。落ち着いてきたら片足を上げてみましょう。反対の膝でしっかり固定して片膝を上に上げます。体に負担をかけないで下さいね。気持ち良く上がりますか。反対の足も上げてみます。
次に伸びネコBを作ります。これはうつ伏せで胸を床に付けます。そして胸骨をしっかりと床に付いているのを確認します。それから膝を動かしてお尻を持ち上げていきます。このとき力ずくやすばやさで行なうと腰を痛めます。腰が緩むに応じて膝を立てていきます。ますます胸が床に押し作られた状態です。これで腰が緩み、胸がつぶれて気持ちいいポーズになります。そして落ち着いたらAと同じように足を上げます。
A、Bのポーズを同じように足を上げるところまでしましたがどのように違うでしょうね。形として同じポーズなのに体に対する刺激は全く異質でした。
ポーズにこれと同じように完成ポーズが同じで作るまでのプロセスが違うのはたくさんあります。一つのポーズを違うやり方で行なうと体の使い方の面白さが出てきます。
(2002-05-16)