ヨガとヨ−ガの違い


新学年がはじまってヨガとヨ−ガの違いについて質問がよくあります。
結論は同じことということになります。私は学術的に調べたわけではありませんがヨガ界に長く籍を置いて見聞きした結果、名称問題はセクト的な問題になっているようです。

私がヨガを習い始めた昭和52年頃、私の師匠の沖先生、他のグループの松島先生、田原先生がおられました。その後になって佐保田先生がおられました。当時から各先生がそれぞれヨガだのヨーガだの名乗っておられましたが、今ほど名称にこだわっていませんでした。ヨガ・ヨーガがポピュラーになったためにでしょうか。最近ではYOGAと名打つグループもいます。
仏教の教典の中で瑜伽教というのがあります。これもヨガに関係していてこちらはユガと発音しています。
ヨガは古代インドで原始宗教として民間の間に広まりました。ここは宗教の発祥の地として仏教、ジャイナ教、バラモン教、ヒンズゥ教など生み出しましたが、瞑想、思索にふける民族特有の生活習慣の結果なのでしょう。梵我一如の思想、空(クウ)の哲学は複雑な現代社会で、自分という一個の存在の価値をとりもどすのに大いに参考になるところです。

ところでこれは私だけの考えかもしれませんが、ヨガとヨーガの違いについてインドの哲学書、教典であるウパニシャッド、ヨガスートラを全面に出すか出さないかの違いもあるのではないかと思っています。
この教典にしたがってヨガを実行している人たちはヨーガと呼ぶようです。しかし私は勉強不足なのでしょうか、この教典のことについて全く知りません。しかし別に知らなくてもヨガの本質を十分に伝えることができると考えています。
それはそれぞれの指導者のヨガに対する考え方でしょう。多くの各界の先達、先人の考え、テクニックを参考にして、そしてそれを実践し、納得していくのも一つの方法です。私は自分の中の生きているという実感の存在や喜びをかみしめるために、ヨガをやっているのだと確信しています。そしてその学びの場は生活であることを強く信じています。

(2002-05-14)

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