続 丹田について

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 続 丹田について (アクロバチックに片手でアーチのポーズ)
この項目は丹田力の続きです。
ポーズを作るのに力は不要です。逆に力を入れるとブレーキになってしまいます。ならどうしたらいいか。
筋肉の存在を忘れて骨の存在を意識します。授業で片手でアーチポーズのデモをすることがあります。受講生には、こんなばかげた、片手でアーチポーズをして下さい、なんて決して言いません。ただ腕の力は不要なんですよということをわかってもらうために行います。

ポーズが出来ない時、人は自分なりに結論をつけてしまいます。これが進歩を妨げるのです。力がない、手首が硬い、腰が硬いなどなどです。腕の折れそうな細い方がなんと気持ち良くアーチのポーズを作っていることが多々あります。出来ない人が自分で結論付けていることは見当はずれなのですね。

それでは片手でするアーチポーズの作り方なのですが、まず私なりにからだを床の上で揺らして骨がどこにあるか探します。特に腕、肩周りを念入りに確認します。アーチのポーズの完成とはどういうことでしょうね。脚と腕でからだを支えているのでしょう。床に置いてある風呂敷の真ん中を持って持ち上げるといった感じでしょうか。持ち上げると布の端っこがずれてぶら下がっていきますよね。そのずれている部分が首、頭なんです。これを上手にやればブレーキがかかりません。
上がっている完成ポーズは確かに脚と腕で支えています。この支えている状態が丹田力なんです。そして骨でからだを支えている。力も柔らかさも不要の世界です。そしてこのとき喉は垂れているけど締まっている、腹、肛門、確かに締まっているのです。

はじめてアーチのポーズができるときってどんな時でしょう。急に思いがけず出来るのです。力を入れているときはまず出来ません。それで私はどんなことをするのかと言うと見てもらうのです。しっかり見てくださいといいます。目で見るのですよと何回も言います。というのは見ていないからです。眺めているだけだからです。目で見てくださいといいます。くどいぐらいにね。

そして何回も仰向きから完成ポーズを作ります。10回ぐらい続けて作ることがあります。片手はめったにしませんが。そんなに大変じゃないです。たいへんだということが見ている人にわかればデモとしては失敗です。何だ、簡単じゃないかという風に見させなければデモとして失敗です。そんな風にイメージを植え付けると何人かの人は、(イメージ作りの上手な人かもしれない)上がってしまったと奇声を上げます。とにかくポーズを作るのに力は不要です。丹田力は必要です。姿勢(ポーズ)は骨で作るものです。筋肉は動きを作るものです。
(2001-10-18)
                                                                    
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