生姜シップ

生姜シップは痛み腫れ物の万能手当の一つで医薬が発達していないときは家庭で手当をするときによく使われていました。今でも食養生には欠かせない方法です。
その生姜シップでタオルを絞るときにねじるということで思い出しました。私はねじりのポーズを指導するとき、背骨がのびる感じがありますかと問いかけています。ポーズをラジオ体操にしないためには感じることが大切になります。単なる筋肉運動にするのではなく筋肉の大切な機能は「感じる」ことを意識することでいっそうの動きが得られます。「ねじるとのびる」の感覚を実生活ではゴムもそばもねじってのびるなど、例はたくさんあります。

その方法は沸騰していない生姜湯(沸騰すると生姜の薬効成分の酵素が壊れるとのことです。)の中にタオルを付けるとき熱いので両端を持って真ん中を湯に浸して、それからしぼるのですが要領をえないと、熱くてしぼれません。それであらかじめタオルを何回もねじっておいてそしてタオルを引っ張るときれいにしぼれます。今では厚めのゴム手袋でさっさとしぼれますが、昔はなかったのです。

食養の手当は手間ひまをかけて、体にある回復力を引き出します。生姜シップのように一人でできないために誰かの助けを得て看病してもらうひとときは食養の薬効だけでなく人のぬくもりでも良くなっていくのでしょう。
一人でできるこんにゃく湿布はこんにゃくを湯で暖めてタオルに巻いてお腹や腰そして最後は足裏を暖める方法です。食べることはできませんが冷蔵庫に保存して小さくなるまで何回も使えます。ただ、使う鍋は料理に使うものは使わない方がいいでしょう。100円圴一でも売っています。

これから過食になる季節です。醤油番茶は胃腸をいやすのに最高です。時間もたっぷりありますのでこのような昔は当たり前だった手当を家族知人とやってみたらいかがでしょう。
ポーズをしながら脱線していくことは良くあることです。小さい頃遊んだあや取りやお手玉、ゴム跳び、雀を取る仕掛けなどどこにでもあった体で遊ぶ文化がなくなったのは寂しいことです。
mukasipanhu_syokuyou
当学院初期のパンフレットから